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第39話
マンションに帰って来て、俺は直ぐにシャワーを浴びた。
風呂場の鏡を見ながら、キスマークの上をウォッシュタオルで擦った。
触れると、今日の取引先の相手の唇の感触と触り方を思い出して吐き気がした。
「俺は……なんで一二三以外の奴に抱かれたんだろう」
それは仕事の契約の取引条件だった。
社畜と言われても仕方がない。
でもここまで自分にプライドのない社畜人間だとは思いもしなかった。
俺が愛したいのは一二三。
けど、いつかは放れていく一二三。
俺が愛されたい相手は一二三。
けどさ俺には小学生のときに痴女から一二三を護れなかった時点で、その資格はないんだ。
そして今日絶望的となった。
俺は一二三以外の男を受け入れた。
「どっぽちん、風呂まで電気付けないではいるなんて。かなりのベンジンだよぉ?」
「一二三?!入ってくるなっ」
俺は上手く生きていけない。
苦しくて辛い。
一二三によって慰めと裁きのセックスを要求された。
俺が違う男とセックス……ある意味襲われたことを、一二三に知られた。
そして『悪酔いしても記憶はある』とこも知られた。
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