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第25話
現に蜜でどろどろになり果てて、結び目は瘤 と化しております。それゆえ手先が器用な旦那さまにしては珍しく、ほどくのに難儀しておられます。
あ・うんの呼吸で、朋貴さまが鋏を持ってきてくださいます。お手を煩わせて恐縮です。それはさておき、手伝って進ぜようと称して茎にちょっかいを出してくるあたり、油断も隙もあったものではありません。
「朋貴、おまえの出番は終わった。指を咥えて、しずはを乗りこなすさまを眺めておきなさい」
冷ややかな一瞥を向けられまして、朋貴さまはおどけたふうに肩をすくめてみせます。
朋貴さまという観客が見守ってくださいますなか、奔馬に銜 みをかませるような手綱さばきに次第に加速がついていき、例の種子に淫らな摩擦が加えられるのです。
ああ、旦那さまがこの躰で獣欲を満たしておられる。お側仕え冥利に尽きます。では襞をうねうねと波打たせて、熱塊をねんごろにおもてなししなければ。
幸い秘孔はこし餡のようによく練れて、しなしなと昂ぶりにまといつきます。刻一刻とまろやかさを増してまいります内壁で旦那さまを歓待申しあげて、心ゆくまで〝悦〟を味わっていただく。
それが、お側仕えの務めというもの。本分を忘れ果てて恣 に愉悦を貪るようでは、男がすたります。
と、自分を戒めるのですが、もはやタガが外れた段階にさしかかっております。
じっとしていなさい、と茎に鋏が押し当てられているにもかかわらず腰がくねり、猛りをお迎えにあがっては入口のきわまで送ってさしあげるという感じに止まりません……っ!
「この子は、虐められれば虐められるほど萌える気質なんだろうね。オーストリア帝国が生んだ彼の偉大な作家、ザッヘル・マゾッホ氏の系譜につらなる子だ」
というふうに、ひとしきり蘊蓄 を傾けられましたあとで朋貴さまは名残惜しげに長椅子のほうへ。もっとも行きがけの駄賃よろしく、乳首をひとつねりしてゆかれますところが、ちゃっかりしていらっしゃいます。
「ぁ、ああ……っ!」
じゃき、じゃき。細紐が切り離されていきます。
奔流が、すさまじい勢いで出口に押し寄せてきます。
頭の中に薄紅色の靄がかかり、堪えようもなく悦楽の階 を駆けあがります。隘路が拡がっては、旦那さまの形をかたどって狭まります。
陰門が閉じる瞬間を狙い澄ましまして、旦那さまが勢いよく突き上げてまいります。
そして奥の奥の奥殿をひと突き。
筒先が、ずんずんと深奥をうがちのめしていきます。砲身が根元まですっかりお隠れになり、じょりじょりと下生えが会陰にこすれまして……ああ……っ!
「達 き、達きます……達かせていただきます……っ!」
堅牢な首筋に回した腕を、固く固く交叉させます。
小揺るぎもしない胴体を膝で挟みつけ、くの字に立てました足を踏ん張って、鞍になぞらえました旦那さまの股ぐらで、あられもなく腰をつかいます。
ぐぽぐぽ。助平ったらしい水音が、いよいよ高らかに谺します。
ぴたんぴたんと茎がおなかを叩きます。ああ……栓が、栓が弾け飛びます……っ!
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