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知られざる真実6

「この前、あの男、長山糺と会っていたらしいな」 「どんな間抜けな報告…。会社の帰りに一言、二言話しただけ。そんなの会ってた範疇に入るのか」 涼は後ろ手に縛られ、その不自由な姿勢でベッド上で仰向けにされている。足は大きく広げられた状態で足枷を嵌められていた。 「必死に庇わなくても、お前がその後会ってない事は分かっている。会いに来たのは、向こうからという事も」 神坂武範は、手に短いケインを持ちベッドサイドに立つ。 「いつまで俺の周りを嗅ぎ回るつもり…うっ」 涼の乳首を狙ってケインが振り落とされる。 「あっ…ううっ…」 続けて何度も打たれ、涼はそれ以上言葉を出せない。 「お前の事はどんな些細な事でも知っておきたい」 ケインが振り落とされる場所は、胸から足へと移っていく。 「ひっ…あうっ」 「由美と翔也が心配している。お前の会社がブラック企業じゃないかってさ」 涼の目からは苦痛に涙が零れ落ちているが、武範の言葉に口元は薄ら笑いを浮かべた。 「義父(とう)さんにこうして呼び出されるたびに仕事で遅くなると言い訳してる。それでブラック扱いなんて、会社も迷惑な話し…」 武範がケインをベッドサイドに置いた。 「仕事を辞める気はほんとうに無いのか?俺はお前をずっとそばにおいておきたい。これほど何年も夢中になるなんて自分でも不思議なくらいだ」 「仕事辞めて…義父さんのそばで縛られて鞭で打たれる生活しろって言うのか」 武範は涼の言葉に答えず、顎を掴み乱暴に舌を捩じ込む。口腔内を散々犯して唇を離すと、再びケインを手にした。足枷で閉じる事が出来ない涼の中心へケインをふり落す。 「ひっああっ!…」 更にもう一度打たれても、足枷が邪魔で身を捩ることも出来ない。 「俺はね、本気の相手にだけ、こういう愛し方をするんだよ」 武範は、一番敏感な場所に与えられた苦痛に叫び、涙を流す涼の頬をほんとうに愛しそうに両手で包んだ。 「愛してるよ、涼」 囁いて再び口づけた。

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