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疑惑2

武範が運転する国産車は、SMルームのあるラブホに入った。 人目を避け、ラブホに来るためだけに目立たない国産車を買い、家から二駅程離れた場所にある駐車場に停めてある。 涼は武範に呼び出されると電車でそこまで移動し、武範は駅前まで迎えに来る。 涼にすれば無駄使いの極致だと思うが、武範はそういった煩わしいことも含めて、秘密の逢瀬を楽しんでいるようで、いつも涼に会う時は機嫌がよい。 グロテスクな飾りや拘束台のある部屋で、涼はベッドサイドに座るように言われた。全裸で両手を前に出し、武範に両手首を縄で括られる。 手首を括り終えると、括った手首を頭上にあげた状態で、武範は涼を俯せに横たえた。 涼は目を閉じ、小さく息を吐いた。今から背中や臀部、大腿に与えられるであろう鞭の衝撃に備える。しかし感じたのは臀部への冷たい液体。 振り返ると、武範がローションを指にも纏っているところだった。 「あっ…」 窄みに指を入れられる。 ああ、今日はセックスから始めるのかと涼は思う。たまにそういう日もある。どっちにしろ、鞭打ちは必ずされる。 「あんっ、う…」 指を増やされ掻き回されて、声が出てしまう。 「ひと月間が空くと、お前のここは処女みたいに締まりが良くなる。我慢のし甲斐があるよ。肌も綺麗に回復して、キメの細かい白い肌は由美譲りだな」 「う…悪趣味…ベッドで母さんの名前出すな」 「褒めてるだけだよ」 武範は右手で涼の中を押し開きながら、左手で背中を撫であげる。脇から涼の身体とシーツの間に手を入れて、乳首をぎゅっと捻った。 「いっ…た」 涼の呻きに躊躇うことなく、今度は背中に歯をたて、それを皮切りに唇で、指で、乱暴な愛撫を仕掛ける。 中を広げている武範の指が、涼の一番敏感な部分を擦り上げた。 「ああっ!」 身体が反応し、背中が反る。 頃合いを見て、武範は涼の腰を掴み引き上げて、中に自身の楔を押し込む。 「あっああ…」 嫌なのに…嫌なのに感じてしまう。嫌悪しかないのに、武範が涼の敏感な部分を擦り上げ、中を行き来するたびに涼も昂ぶる。 人形になりたい。 涼は願う。 嫌悪しかない男に抱かれているのに感じてしまう身体に吐き気がする。 武範の愛玩人形として、何も考えず、何も感じないモノになってしまいたい。 涼の腰を持つ手に力が入り、武範が一層強く早く涼の最奥を責め立てる。 「あんっあっ…ああっ…」 抑えたいのに激しく突かれるたびに声が出てしまう。人形なら、声もあげずに済むのに。 「涼…涼…ほら、いくぞ」 武範の動きが加速する。 「やっ…あっああ」 人形なら、糺を想ってこんなにも辛くならないで済むのに…。

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