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秘めた情事3
「義父 さん、もしもの話しだけど」
「何だ」
「俺と翔也が仲が悪くなって、互いに相手を追い出してくれと頼んだらどうする?将来的に会社も自分だけに譲ってと頼んだら?」
「急にどうした?翔也と喧嘩でもしたのか?」
「もしもの話しだよ」
「珍しいことを聞くな。俺の仕事に興味なんてなかったのに」
「だからもしもの話しだって。二人のうちどっちかを選ぶような場面になったら、俺と翔也のどっちを選ぶかってことだよ」
武範は涼の頬を撫でる。
「俺は欲張りだから、片方だけはないな。家ならお前のためだけに建てるから、涼はそこに住めばいい。仕事に関しては会社の経営権は翔也に、お前には株を渡して折半とするかな」
「そう…」
安心した。
涼に別の家を建てるという返事は、結局追い出されるのは涼の方だということだ。
翔也の方が可愛い、我が子は大切ということならば万が一に翔也と関係を持ったと知れても、酷く責められるのは自分だろう。
それに関してはもうすでに自由を奪われ、苛虐の対象にされているのだから、どうでもいい。糺との関係を知られた時も、針を使って折檻を受けた。今更何をされても驚かない。
きっとないだろうが、逆上して出て行けと言われたら万々歳。
義理とはいえ、弟と関係を持った罪悪感が微かに和らぐ。
「いったいどうした?俺はお前を大切に思っているし、戸籍上もれっきとした息子なんだから、翔也にだけ財産を残すとか、そんな心配はいらないよ」
神坂家の財産など微塵も興味もなく、1円だって欲しいとは思わないが、翔也と余り仲が良くないという勘違いは、関係を知られたくない今はむしろ歓迎だった。武範の言葉に曖昧に頷いておく。
武範は涼を再び横たえ身体を撫で始める。
「そそるな」
鞭痕のみみず腫れにも愛おしそうに指を這わせる。
「うっ…」
一通りみみず腫れを愛でた後涼を仰向けにしすぐ、鈴口を指でぐいっと押し込んだ。
「可愛いよ、涼」
痛みに身体をよじる涼に囁き、別の手で涼の窄みにローションを垂らす。指を侵入させて入り口を押し広げていく。
「あ、あっ、ああ…」
両足を広げられ武範が侵入してくる。脚をぐっと曲げられ更に深く挿入される。
最初から激しく抽送を繰り返す。
「あ…あっやっ…」
涼の身体を涼以上に知り尽くしている武範は、いいところをめがけて激しく突き上げる。
「やっ…あっ…」
いつものことだが、正常位で突き上げられると背中の鞭痕が擦れて痛む。苦痛と快感の狭間で涙を流しながら、涼はただこの時が過ぎていくのを耐えていた。
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