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第7話

永志郎さんに腰を抱かれながらエレベーターに乗せられ、最上階に着くと誰もいない通路を二人歩く。 そしてとある部屋の前に着き、カードキーをかざすと鍵が開く音が響いた。 中に入ると、ツインのベッドとソファとローテーブル。 それと大きな窓からは綺麗な夜景が広がっていた。 ベッドサイドの照明を付けると、片方のベットへと俺の身体を横に倒した。 「気分はどう?」 「まだ頭グラグラしますけど、意識しっかりしてます」 「そっか、よかった」 「あの、どうして」 どうして、さっき俺の下の名前を知っていたのか……それを尋ねようとした時、ポケットの中のスマホが振動している事に気付いた。 そして取り出すと、秀志からの着信だった。 「秀志くんからだろ?出るといい。俺の用は済んだから帰るよ」 「え、ちょっと!」 すると、永志郎さんが急に帰ると言い出し部屋を出て行ってしまった。 そしてドアが閉まる直前、「秀志に宜しく」と聞こえた気がした。 何がなんだか分からないまま、とりあえず電話に出ると凄まじい剣幕の秀志の声が。 『円果!今何処にいるんだ!』 「え、駅前の……シティホテル」 『ホテル名と部屋の番号教えろ!』 「どうしたんだよ、急に」 『それはこっちのセリフだよ、ずっと圏外でスマホ繋がらないし、LINEしたって既読にならないし、すげー心配したんだぞ! 』 ずっと地下にいたからかもしれない。 そんな説明をしたら、そこのホテルを調べたら地下は駐車場でバーなんかないと言われた。 「嘘だろ……だってさっきまで」 『とにかくもうすぐ着くから部屋で待ってろ』 それからすぐに部屋の呼び鈴が鳴り、ドアを開けると汗だくの秀志が立っていた。 「……あーよかった」 俺を見た途端強く抱きしめられ、なだれ込むように部屋に入るとその場で口を塞がれる。 「……ッ……ちょっ……待って……」 秀志に会うのも久しぶりだし、キスをするのも。 だから、久しぶりのキスがあまりに気持ちよすぎて腰が抜けたようにその場にへたりこんでしまった。 「腰抜けちゃった?可愛いな」 「う、煩い!つか、どうしたんだよ、仕事は?」 「胸騒ぎがしたから仕事終わってすぐに新幹線飛び乗ったんだよ」 「胸騒ぎ?」 「それは今から話す。ちょっとだけ補給させて」 ベッドまで数歩だというのに、久しぶりの熱に我慢出来ない俺達はその場で再び激しいキスをした。 あんなに秀志との事に悩んでいた筈なのに、今はそんな事どうでもよかった。 早く繋がりたくて、お互いが服を脱がし合い、その間もキスを繰り返す。 「円果……会いたかった」 「……ッ……ん、俺も……だから、早く……欲しい」 「あんまり煽るなよ」 既に固く熱いお互いのモノを握り合いながら高めていくとすぐに限界が訪れる。 「秀志……ッ……もう」 「俺も……イきそう、いいよ……出して」 俺が出したのを後孔に塗り込まれ、指を徐々に増やされ慣らされると、それからその場で何度も繋がった。 「背中痛くない?」 「大丈夫ッ……」 「じゃあ、もう1回」 「んッ……あ、……ッ……ああ……」 「やっばッ……中、凄い音してる、気持ちいい?」 秀志が出した白濁がグチュグチュと泡立つように音が響くと、また後ろが疼いてくる。 「気持ち……ッ……いい……」 「まど……か……また出るッ……」 「秀……志ッ……イくッ」 そして何度目か分からないくらいの熱が最奥に広がると俺は意識を手放した。

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