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年末
カフェのバイトもクリスマスを過ぎれば一段落ついて、店自体が休みに入った。
普通は年末年始なんてまだまだ稼ぎ時だろうが店長の渉さんが共同経営のご兄弟の為に毎年冬期休業として休みを取るのだ。
俺も大学が休みに入ってどうしよかなぁと思っていたが、両親が一時帰国すると言うので海斗と実家に帰ることにした。
「兄さんおかえりなさい!」
「はいはい。ただいま」
俺が改札から出ると、熱烈な歓迎で海斗がが出迎えてくれる。
利用者の少ない無人駅なので海斗が抱きついてきても驚く人など居ない。
片田舎の私鉄の駅ということもあり、住宅街のど真ん中の駅なのにむしろ人が居ない。
「待ちきれなくて迎えにきたよ!」
何故だか海斗がしっぽをブンブン振っている犬の様に見えて、ほんの数日俺より先に実家に帰っただけなのに可愛くて目眩がする。
「海斗また背がのびた?」
「そうかな?測ってないから分からない」
数日会わなかっただけなのに、また身長が伸びたように感じる。
昔は俺より小さかったから仔犬みたいだったけど、最近では大型犬ってかんじだな。
「兄さんカバン持つよ!」
「あぁ…ありがとう」
俺の着替えが入ったバックを自然な様子で受け取る。
本当にこんな気遣いが出来るところはスマートだと思うし、さぞ学校ではモテるだろう。
海斗の後ろでうんうん一人で納得する。
「寒いし、帰ろっか」
雪は滅多に降らない地域だが、やっぱり風が冷たい。
俺が歩き出すと海斗も後をついて来るように歩きだした。
こんなところもやっぱり犬っぽい。
「海斗は気遣いができて偉いな」
「ちょっと!人が来ちゃうから…」
俺が海斗の手をむんずとつかんで指を絡めると、海斗が慌て出した。
別に今更人に見られても、俺と海斗は仲良し兄弟と近所でも評判だったのだから変に思われることはない。
しかも、さっきは自分から抱き付いて来たくせに何を今更恥ずかしがっているのやら。
ニヤニヤしそうなのを我慢して帰路を急いだ。
「ただいま~」
「陸斗おかえり」
「あ、母さん。ただいま!母さんこそ、おつかれ」
「ただいま。このあと年始の買い出しに行くから留守番しててちょうだい」
「わかった」
パタパタと出掛ける準備をしている母さんを尻目に海斗の使っていた部屋に向かう。
俺の使っていた部屋は案の定物置になってたので海斗の部屋に荷物を置きに行く事になる。
手を繋いでいることも別に指摘はされなかったが、海斗は終始もじもじとしていて玄関で襲いそうになってしまった。
別に母さんは何とも思ってなさそうだったけどな。
本当に弟可愛すぎて生きるの辛いわぁ。
「えっ!あっ、ちょっと!兄さん!」
「いいじゃん。母さん達買い物へ行くって言ってたしぃ」
俺はコートを脱ぎ捨て、海斗に抱き付いてお尻をもにもにと触りセクハラをする。
相変わらず慌てる海斗は本当に可愛い。
「んっ、んっ、んぅ」
「へへへ。海斗…可愛い」
少し背伸びをして顔を近付けて唇を奪う。
するっと舌を咥内に侵入させて海斗の舌を絡めとってやると、肩に置かれている手が俺のシャツを握りしめているのが視界の端に見える。
それに気分が良くなって、身体を乗り出そうとすると強い力で引き離される。
「に、兄さんはこたつにでも入ってまってて!ミカンでも持ってくるから」
「えー?」
そう言って真っ赤な顔の海斗が部屋を出て行くのを見送った。
本当に海斗は変な所で恥ずかしがるのなぁ。
転校しても男くさい部活に入ってるのにあんなにおぼこかったら都会の高校だから余計にイジられるだろうな。
お兄ちゃんは心配だよ。
とりあえずエアコンがついていても帰ってきたばかりで寒いので、目の前に鎮座しているこたつに入る事にした。
「はー。マジこたつとか人をダメにする家具だよなぁ」
こたつに入ると、布団のなかの温かさに自然と背中が丸くなる。
うちにもこたつを導入すべきだろうか。
いやこたつなんて導入したら、そこから俺が動きたくなくなるのは必至だなと思いつつ天板に頬をくっつけてだらっとしていると海斗が戻ってきた。
「海斗くんおかえりー。寒かったでしょこたつに入りなよ~」
「うん…」
俺のだらっとした様子に少し呆れた顔をされる。
ゲームをするために俺の部屋にあったテレビは海斗の部屋に移され、今は普通のテレビ番組が流れている。
俺の向かいに座った海斗はそれをぼんやりと眺めていた。
「ちょっ!に、兄さん!」
「あれー?海斗くんどうしたのかなぁ?」
座っている海斗の股間にそろっと爪先を押し当てると、うっすらと反応していて足の裏に熱が伝わってきた。
「お兄ちゃんとのちゅーで期待しちゃった?実家でスリルいっぱいだもんね」
「に、兄さん待って…!足、とめっ!」
爪先でさすさすとさすってやると、どんどん熱くなってくる海斗のモノについついゴクンと生唾を飲み込んでしまう。
「あっ、やだっ、あっ!」
「あーあ。海斗はお兄ちゃんの足だけで気持ちよくなったら駄目じゃないのかなぁ」
「あっ、ごめんなしゃい」
更に擦ってやっていると、身体がびくっと大きく揺れて足の裏に海斗のモノがビクビクと震えているのが伝わってくる。
それを咎めながら俺はこたつに潜り込んだ。
「兄さん何処から顔出してるの!?」
「え~?海斗くんのキレイキレイにしてあげようかと思って☆」
「~!!」
おやおや。
顔に手を当てて照れちゃって本当に何でこの子は大きいのに可愛いんだろ。
最近慣れてきたはずなのにこれは犯罪だわ。
スラックスを寛げると熱気とあの独特の匂いに自然と口の中に唾液が溜まってくる。
「いっぱい出したな。お兄ちゃんが今キレイキレイしであげるな」
「い、いいよ!あっ!」
パンツのをずりさげると沢山の精液がパンツを汚している。
精液で濡れたモノを取り出し口に含んでやると、また先端部分からぬるぬるとした先走りが溢れてくる。
亀頭から溢れ出てくる先走りを舌で絡めとり、汚れている海斗のモノ全体に舌を這わせる。
内腿がビクビクと快感で揺れのを感じながらスラックスを奪いさり、俺は空いた手で後ろを慣らしていく。
ほんの数日離れていただけなのに、俺も実家ですることにテンションが上がっているみたいだ。
「にいしゃん!にいしゃ!く、くちあったかっ、にゅるにゅるしてて」
「ほら、綺麗になった!もうちょっと我慢してろよ?」
俺はこたつから這い出て、中途半端に下がっているスラックスを脱ぎ捨てると海斗の膝に後ろ向きに座るのと同時に腰を降ろす。
「うはっ!海斗のあっちぃ」
「うっ、んっ、にいしゃんのなかも温かい、よっ」
振り返って見た海斗の気持ち良さそうな顔に胸がきゅんきゅんする。
少し俺が腰を揺すってやると、海斗が俺の腰を掴み動き出そうとしたその時。
コンコン
「ちょっと入るわよ」
ドアの向こうから母さんの声が聞こえて、海斗の動きが止まった。
俺は寝たふりをするため、こたつに腕を枕に伏せる。
返事を待たず入ってくる気配に二人に緊張が走る。
「あら。海斗は本当にお兄ちゃんっ子ね」
「う、うん…」
俺たちはドアの真正面に向かって座っている。
母さんから見たら、海斗が俺の後ろにくっついて座っているだけに見えるだろう。
しかし、この状況はかなりヤバイ。
海斗に馴染んだ身体がきゅんきゅんと海斗を締め付けて誘っているからだ。
今動いたらバレてしまうのに、これでは生殺しだ。
くそぉ…動きてぇ。
「陸斗は寝てるの?」
「うん…つかれ…た、みたい」
「そう。なら陸斗が起きたら伝えといてちょうだい」
母さんからの伝言の最中なのに、こらぁ海斗くん我慢して。
そんな焦らすみたいにされると爆発しそうだろ。
話の途中なのに、海斗は我慢ができたなかったのかゆるゆると腰を動かしてくる。
俺はそのぬるい刺激に身体を震わせない様にするのに精一杯だ。
「大学に挨拶に行かなきゃいけないから少し帰りが遅くなるから、ご飯先に食べててちょうだい」
「は、はひ…分かっひゃ」
海斗がもう逝きそうだ。
本人にそのつもりが無くても腹の中のリトル海斗くんは爆発寸前だぞこれ。
腰を小刻みに揺すぶり、自分の快楽を追っているのが分かる。
「じゃあ、行ってくるわね」
「うっ!んっ…イッ…くぅ、てらっひゃい」
ドアがパタンと閉まる瞬間に腹の中が熱くなり、海斗が逝ってしまった事がわかる。
びゅーびゅーと中に出されている感覚に背中がぞわっと粟立つ。
「もう!海斗く~ん」
「は、はい!」
俺は海斗のモノを引き抜き、こたつのすぐ横にあったベットに海斗を押し倒した。
「な~に一人で勝手に気持ちよくなってるのかな?」
「兄さん…ごめんなさい」
海斗の慌てている様子が可愛いが今はそれ処ではないので、わざと怒っている風を装う。
ぷぅっと頬を膨らませると目を反らされた。
「うるさい!謝罪はいいからもうお前はじっとしてろ!」
「わぁ!」
「はい。動くな!今度は俺が動くから」
足をガバッと開かせると、海斗の腰が浮き上がる。
俺は足の間に身体を滑り込ませ海斗のモノを腹に強制的に迎え入れる。
「んっ、ん"っ…ん"ぅ"~!」
「あっ、あああああ」
海斗から気持ち良さそうな声が聞こえるが俺は構わず上下に腰を動かした。
「兄さん!にいしゃん!俺、出したばかりだからっ、そんなに動いたら辛っ、いっ!」
「海斗、ん"っ、いい子だからちょっと我慢してくれる!?」
「に、いひゃっ!!」
部屋には空気を含んだ水音が木霊する。
じゅぽ、じゅぼっじゅっ
「いやー。さっきはたまんなかった。あんな動きじゃ気持ちいいけど俺は逝けないし、生殺しだっ、あっ、たっ」
「あっ、あぁ、んっ」
「なのに海斗くんったら、俺の中にぴゅっぴゅっしちゃってぇ」
「ひうぅ!ごっごめ…あ"っ」
より深く腰を落としてやると、またしても海斗が腹の中で爆発したのが分かる。
今度は俺も逝くことができて海斗の腹にぶちまけてしまっている。
「母さんも父さんも暫く帰ってこないなら、たっぷりできるな」
俺は海斗の上から降りると唇にちゅっとキスをしてやる。
そうすると海斗の目がギラギラとした雄の目に変わった。
実家でも暫く楽しくなりそうだと思いながら、海斗と舌をからませあった。
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