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【11】「死んだほうがましだ」

「同情からの共存など御免だ。哀れみも不要だ。そんなもの俺に感じたら許さない。」 「多くは感情の共感を望むのが殆どだけどね。特にマイナスの感情は 同調と同情で痛みを分散できる。君位の子供なら特に、痛みを一人で抱える事は重労働だ。 それなのに、君と言う奴ぁ…本当に素晴らしい。 君の答えは予想出来た言葉だけど、迷うこと無く言いきるとは 流石は僕の錦君。」 誰がお前の錦だ。 俺は朝比奈の物でお前の物ではない。 そうは言っても、朝比奈にとっては価値がないので肥しにもなれないのだが。 「誰かと苦痛を共有してそれで己を慰めるのか。吐き気がする。」 誰かに感情を知られて、それに同調されるなど冗談ではない。 何よりこの男に憐れまれその延長で同情されるくらいなら、死んだほうがましだ。 他の誰に馬鹿にされても良い。 笑われても構わない。 痛くもかゆくもない。 全て真実だとしても、海輝にだけは憐れみの目で見られたくない。

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