17 / 41
秘密5
目隠しが取り外されると、男の顔は思いの外幼かった。
気管に空気が一気に流込んだのか咳き込む男は息苦しそうだ。
「くそっ、後で…かならず…こ…やる」
「それは楽しみだね。ねぇ?司」
男が途切れ途切れに小さく怨みの言葉を唱えるが、和哉は全く意に介してしない。
よりによって俺にまで話を振ってきて、すぐには言葉を返せなかった。
「はいはい。ではりゅうくん…改めて司に自己紹介しようか」
「はぇ?」
どれだけの時間拘束されていたのかは分からないが、“りゅうくん”とやらは疲労の色を隠せず和哉が何を言ったのか分からないようだった。
顔が険しいのも疲労のせいだろう。
「りゅうくん…誰が休んで良いって言ったのかな?」
「ぎっ!がぁぁぁぁ」
和哉はにっこり笑いながら、後ろの孔に固定されてるバイブに足をかけた。
そのまま勢い良くバイブを踏み込む事で押し込むかたちになり、りゅうくんからは断末魔の様な声があがる。
和哉のスラックスを力なく掴む指先は白くなっていた。
「あぁ。全部の電池が切れちゃったからそんなに強気なのか…自分の立場がまだ分かってないなぁ」
和哉はにっこりとりゅうくんに微笑みかけると、スラックスから掴んでいる手を引き剥がした。
軽々とりゅうくんを縛りつけていた机の上に乗せ、 再び手際よく手足を拘束する。
「んんっ、ああぁぁぁ」
「ほーらこんな立派なの入れてたんだよ。身体は素直なのにね」
「み、みせつけんなぁぉぁ」
アナルに突き刺さっていたものをゆっくり引き抜くと、俺はその長さに驚く。
俺がクラブに入れられた物よりも長く太かった。
「ほら、孔もぽっかり開いて物欲しそうにしてる」
「あぁ!!!」
和哉は呆然と立ち尽くす俺に見せつけるようにアナルの縁に指をかけると、そのままぐにぃ~っと左右に割り開く。
アナルの中は赤に近いピンク色で、粘膜がうねうねと動いて誘っているように蠢いているのがみえる。
ゴクリ
流石にしばらくそういった行為がお預けだった俺は目の前の光景に、ドキドキとしてきゅうっとアナルプラグを締め付けてしまう。
俺はこれ以上下半身に熱が溜まってしまわないように意識を他に移そうと視線を反らして床の木目を凝視していた。
「ほら、りゅうくん。俺にしたみたいに司にもご挨拶してよ」
「だ、だれが…するか…ヘン…タ…イ!!」
「ふーん。りゅうくんがそのつもりならしょうがないなぁ」
反抗的なりゅうくんに、和哉は呆れた様子でバイブを取り上げるとカバーを開けて電池を見えるように変えはじめた。
それを見ていたりゅうくんの顔がさっと変わる。
しかし、和哉はそんな事はお構いなしにケースのカバーをパチンと音を立てて閉め、目の前でバイブのスイッチを入れてみせた。
ウィン、ウィン、ウィン
スイッチを押し下げると、バイブは大きく円を描くように動きだす。
「電池を新しくして欲しかったらなら素直にそう言えばいいのに」
「ちがっ!近付けんな!」
「動かしたまま挿入てあげるよ」
「うそっ、やめろ!ぐぅぅぅぅぅ!」
和哉は大きく円を描きながら動いているバイブをりゅうくんのアナルに宛がう。
そのまま躊躇なく一気に押し込んで再び粘着テープでバイブを固定する。
「そんなに背中を反らしちゃって。お腹掻き回されて気持ちいい?」
「がっ、あぐ、ひっ、ひぅ」
りゅうくんの背中は机の上から浮いており、必死に下半身を振りバイブを外そうとしている。
だが、端から見るとそれはどう見ても誘っているようにしか見えない。
りゅうくんの動きに合わせてぺちんぺちんと勃起したぺニスがお腹に当たる音と、くぐもったバイブのモーター音がする。
それにりゅうくんが発する獣の様な声が部屋に木霊していた。
「ご挨拶する気になった?」
「だ、誰が、そんな…こと…するか!」
りゅうくんは随分気が強い様で、散々弄ばれて疲れているはずなのに、未だに抵抗の姿勢をみせていた。
しかし、どれだけ抵抗をしても何も良いことは無いのを俺は身を持って知っている。
なので、この先何が起こるのか恐くなって
密かにハラハラとしている俺の気持ちを感じ取った和哉は、こちらを一瞥するとニヤニヤとりゅうくんに向き直った。
「ほら、先輩恐がってるじゃん。イイコにならなきゃ…ねぇ?司もそう思うよね?」
「う、うん…」
再び此方に話を振られ、和哉の勢いと迫力に思わず目を会わせてしまい頷いてしまった。
「じゃあ、言うことを聞かない後輩くんには先輩達から指導をしなきゃだよね?」
「は?俺も?」
「もちろん!」
先輩達という言葉から俺も含まれているらしく、聞き返すと爽やかな笑顔で頷かれてしまった。
俺はもう溜め息しかでない。
和哉が近付いてきて、俺はやっと腕の拘束を外される。
「さぁはじめようか…」
「うん。ごめんね?」
俺は手首をさすりながらりゅうくんに近付き、申し訳ない思いで頭を撫でるが頭を振られ拒否されてしまう。
まぁ、これからされることを考えたら当然かもしれない。
「司…りゅうくんにこれ噛ませて」
「何これ?」
和哉が俺に渡したのは金属でできた器具だった。
見た目だけでいうと、何かの機械の様に金属の棒が複雑に絡み合っていてって何に使うのかが検討が付かず全く分からない。
和哉に渡されたそれを見たりゅうくんの顔色が真っ青になり、また逃げようと暴れ出す。
「それは開口器っていう道具で、口が開きっぱなしになるんだよ」
「ふ~ん」
俺は興味深く開口器なるものをまじまじと見る。
今度は和哉のほうからチャリチャリと金属同士がぶつかる様な音がするので俺はそちらに視線を移す。
和哉の手には鍵の束のようなものが握られていた。
しかし、その束には鍵ではなく様々な形の金属の棒が連なっている。
和哉はジタジタと小さく暴れるりゅうくんの足を押さえつけ、ぺニスにチューブから何やら液体を垂らす。
さっと医療用らしきゴム手袋を手に着けて液体を広げていく。
「ちょっとまっててね~」
和哉は一旦りゅうくんのペニスから手を離して棒束の上のリングから数本外している。
それにもドロッとした透明な液体を塗り込んでいく。
「くそっ!や…やめろ!ヘン…タイッ!」
「暴れない方がいいよ~?」
「さわる…な!あがっ!」
和哉がくちゅくちゅと先端に入念にローションの様なものを塗り込んでいく。
俺は和哉に言われた通りにりゅうくんの口に開口器をかませる。
左右のネジを閉めると歯医者で治療をされている様な状態になった。
「じゃあ、司はりゅうくんの口に突っ込んであげて」
「はっ?」
「は、はめろ!」
驚いて俺が動きを止めると、りゅうくんが首を振り更に拒絶の意を示す。
口は器具のせいで閉まらないので、話しにくそうにしていた。
「はいはい。はめてあげるよぉ」
「ひ、ひがふ!あぁぁ、がっ」
和哉が金属の棒の中から真っ直ぐな物を選んでりゅうくんのぺニスに埋めていくと、再びりゅうくんの腰が跳ねる。
「はひゅ、はぁ」
和哉が棒をゆっくり抜き差しするたび、腰が面白いように跳ねる。
ペニスが棒によって串刺しになっているようで少し怖かった。
「ほら、司も脱いで」
「で、でも…」
俺が躊躇していると、和哉は手を止めて俺の後ろに回り込む。
手早くカチャカチャとバックルを外されてスラックスを下げられてしまった。
パンツは既にテントを張っており、反応しているのがバレバレで先端は濡れて乾いた痕があった。
「やっぱり痴漢にあったの興奮しちゃったんだね」
「な、なんでそんなこと!」
俺が動揺してる間にパンツまでおろされ、ぺニスを握られ軽く手を前後に動かされる。
そして、空いている方の指先でアナルプラグをコンコンとノックされると膝から崩れそうになったがなんとか足に力を入れて我慢する。
「俺が舐めてあげたいのはやまやまなんだけど、りゅうくんに食べさせてあげよ?」
和哉に耳元で優しく言われながら、やんわりぺニスを握られ更に刺激されてしまえば俺は素直にこくりと頷いていた。
「ごめんな」
俺は再び小さく謝るとりゅうくんの頭を両手でやんわりと包み込むと、頭を振るがそれを無視してゆっくりと口の中に挿入してやる。
「はあぁぁぁ」
「んぶぅぅぅ」
りゅうくんの口の中は温かく、ぬとぬとして今まで体験した事が無いくらいにとても気持ちがよかった。
俺は無意識のうちに快感を求めるように腰を動かしてしまう。
「司その調子だよ。ご褒美にお尻にいいものあげるね?」
「あぇ?んんっ!」
俺が前の刺激に呆けていると、アナルプラグを引き抜かれ代わりに小振りのバイブを挿入される。
その久々の快感に身体がブルブルと震えた。
「りゅうくんも司くらい素直になろうね」
「ぐっ、ぐお」
「司もりゅうくんも聞いてないか…」
和哉はふふふといつもと違う悲しげな笑いを浮かべるが、俺は快感に気をとられその事に気が付かなかった。
「んぶ!やへっ、ぐっ」
俺が夢中で腰を動かしていると、歯が微かに当たりその微かな刺激も気持ちがいい。
喉の奥もきゅうきゅうと俺のぺニスを締め付け、やめなきゃいけないと頭では分かっているのにやめられない。
「んぅんんん!」
喉の奥が痙攣し出すと、俺は溜まらずりゅうくんの喉の奥に白濁を吐き出す。
「えあ?あっ、はぅ、んん」
「おぐっ、ぐえっ」
急にアナルのバイブの振動が強くなり、俺はりゅうくんの頭を強く押さえ付けてしまう。
りゅうくんは苦しそうな声をあげるが、俺はそれどころではなかった。
ともだちにシェアしよう!