26 / 41
ご主人様3
あの後、結局俺は逝かせてもらうこともできず精液も飲ませてもらえなかった。
ひたすら寸止めの快楽が身体を襲い、俺は我慢が出来ずに恥も外聞もなく逝かせて欲しいと何度も何度も懇願した。
しかし勿論そんなことが聞き入れられるはずもなく、ぺニスを刺激されては逝きそうになるとハーネスがそれを邪魔するの繰り返しだった。
アナルにはバイブが入れられ、これも俺が逝きそうになると振動が止んでしまって俺を苦しめる。
乳首は弄られ過ぎて、赤く腫れ上がってしまって今はヒリヒリとした痛みすら感じている。
幹弘が満足する頃には俺の顔はぐちゃぐちゃの状態で身体は小さく痙攣を繰り返していた。
「気持ち良さそうだな」
「あっ、あう、あぁ」
キスはしてもらえるので、少しでも快楽を拾おうと必死に舌を絡めながら相手の唾液を飲み込む。
悪戯に舌を甘噛みされるとアナルがきゅんきゅんと疼き、その度膣のバイブを締め付けてしまってその快感に苦しめられる。
背中や太股などを優しく撫でられるのにも今の俺は感じてしまうので必死にその刺激にしがみつくことしかできない。
「さぁ、今日のお遊びはここまでにしようかな。浩介はこれからずっと俺と一緒なんだから」
「はっあぁぁぁぁ」
本当に全ての刺激が止んで俺が名残惜しく感じていると、アナルからバイブ引きずり出された。
背筋にぞわぞわとした悪寒を感じた後、アナルが物欲しげにひくひくと収縮しているのが自分でも分かる。
最後に幹弘がアナルに指を入れ、確める様にゆっくりぐるりとひと撫でした。
「え?やっ、あっぐぅ」
俺はその刺激だけで軽く逝ってしまって腹が震えて目の前にチカチカと火花が散る。
それを見ていた幹弘は一瞬驚いた顔をするが、その後心底嬉しそうに俺の頬を撫でた。
「ドライで逝けたな。またして欲しかったらいい子でいるんだぞ」
頭を子供の様に撫でられると俺は10歳以上年下の男に大きく首を縦に振っていた。
余韻で腹筋が痙攣しているのも気にならない程幹弘の手に頭を擦り付ける。
+
「それで…学校は本当に退職扱いと言うことに?」
「ええ」
しばらくして、身体も気持ちのほうもだいぶ落ち着いてくると俺は今までの疑問を幹弘にぶつけてみることにした。
俺はベッドの下に座らさせられ、幹弘がベッドに優雅に足を組んで座っている。
俺の質問に幹弘は事も無げに頷いてみせた。
「どうやってそんなこと…」
「金さえ積めば何でもできるって事ですよ」
言われてみればいくら公務員とはいえこのマンションは少々立派過ぎる気がする。
とは言っても俺は今居る部屋意外に見たわけではないのだが部屋の作りや調度品の感じからしてこの家自体が大きいと推測できた。
「俺の親父は本妻が居ながら秘書だった俺のお袋を孕ませた。お袋が死んでから認知をしてもらって、少しの財産を貰って興味でやった株が大当たりした…」
「そんな話が…」
「嘘みたいだろ?でも、これが事実」
「ぐっ」
指を首輪に掛けられぐいっと引き寄せられると首が締まった。
俺が顔を歪めると、楽しそうに笑いかけられる。
「俺の腹違いの弟も今調教を受けてるんだから、あの家は歪んでるよ」
「ゴホッ、ゴホッ」
幹弘は先程の笑顔とはうってかわって忌々しそうな顔になるが、いくら腹違いと言えど自分の兄弟に対して何処か興味がなさそうだった。
首輪から指が離されると、一気に肺に空気が流れこんできて咳がでる。
「でも、あの金のお陰で…浩介はこうして手に入った。皮肉にも俺もあの一族の血が流れてるってことだな」
「手に入ったって…」
「そう。あの日…浩介を倶楽部に送る日に挨拶したでしょ?」
俺は幹弘の言う“あの日“の事を必死になって思い出す。
あの日は放課後の部活もなく、生徒を送り出した後学校を出た筈だ。
そう言えば、挨拶をされたはずだが記憶に靄がかかっている。
「あっ!」
「そう…。今村先生に最後に挨拶したのは俺」
指摘されてみればその通りだ。
あの日、生徒には声をかけたが他の先生方には声をかけられていない。
職員室は事務の人も帰宅をし、他の先生方は校内の見回りや部活の指導などて出払っていた。
唯一居たのがこいつだ。
しかし、あの日の“さよなら”の一言で自分がこんな目にあうとは誰が予想できただろうか。
「凄く長かった…」
「いっ!」
首筋に激痛が走る。
そのあとそこをペロリと舐められると、滑った舌の感覚にぞわぞわと悪寒がする。
「貴方を手に入れるために、色々したんですよ?」
「色々って…」
「そう…色々と」
俺を抱き締めながら幹弘に尻をガシッと掴まれ、驚いて肩が跳ねる。
直ぐに手は離されたが手の甲で触れるか触れない様なタッチで手が上へ滑っていく。
「はじめはただ見ているだけでよかった…はずなのに」
幹弘は先程激痛を感じた場所を愛しそうに撫でる。
今度は少しくすぐったくて手から逃れようと下がるが幹弘は別に気にしている様子はない。
「でも、金を手にしたら何でも欲しくなるのが人の常でしょ?」
今度は首輪に手がかかり、また首が締まるのではないかと身構えてしまう。
しかしその衝撃はやってこず、幹弘は首輪についた金具で遊んでいるのかチャリチャリと金属が動く音がしている。
「それで浩介を手に入れる方法を調べて、やっと辿り着いたのが あの倶楽部。CLUB Alice」
幹弘がニヤッと笑った顔が怖くて仕方がない。
俺は次に何をされるのか段々と不安になってくる。
「あそこのオーナーとは、ちょっとした知り合いだったのが幸いしたよ。そのおかげか、審査も簡単に通って依頼を出したんだけど調査と調整に3年もかかった」
「そんな前から…!」
「一応お袋には楽をさせてやりたかったから、公務員になるために教育学部に入った。そこで、たまたま練習試合で来ていた浩介を見て一目惚れしたんだ」
俺は確かに今の学校では陸上部の顧問をしている。
それで色々な所に生徒の引率で向かうことはあるがそれを見ていて一目惚れされるとは誰が思うだろうか。
「昔から男が好きだった訳じゃないんだ。生徒が怪我をした時の浩介の悲しんだ顔で俺はこいつを手に入れたいと強く思った」
「・・・・」
その言葉に俺はどんどんと怖くなって、カタカタと自然に身体が震えてくる。
「それからは浩介の事を調べて同じ高校に配属願いを出そうと思ったんだけど、もう既に中学校へ就任が決まっていたからずっと浩介のことを見てた。しばらくしてからお袋が死んで俺は國松の籍に入ることになった」
「その國松って…」
今まで気が付かなかったが、國松とは俺でも知っている有名な企業の1つである輸入商品の卸業者のKUNIMATHUの事ではないだろうか。
そう言えば、幹弘がうちの高校に就任してきた時は先生方にも生徒にもKUNIMATHUの関係者かとよく聞かれていた気がする。
しかしそれを聞かれる度に否定をしていたのでいつのまにかよくある苗字と言うことになって、誰もその話題を出す者は居なくなって忘れていたのだ。
「あのKUNIMATHUcorporation に俺の席は元から無かった。名前は國松だけど元からあの家の人間ではないから否定していただけだ。あの家は歪んでるから」
「歪んでるって…」
「実の息子を性奴隷にしようと普通は考えないだろ?まぁ、表面上は逃亡をしているらしいけれどな…」
窓の外を眺めながらくすくすと笑う幹弘は何を考えているのだろう。
顔は笑っているのに、目が全く笑っていなかった。
しかも腹違いとはいえ、弟が危険な目にあっているのに全くの無反応なのも俺にとっては信じられない。
「あぁ。そうだ…これの説明を忘れてた」
「んんっ」
するりと胸を撫でられたかと思うと、指の腹で乳首を押し潰された。
俺はその刺激にまたしても身体が反応しはじめてぶるりと身体を震わせてしまう。
「ミルクは、ここから飲むかここから飲まないと出ない薬を使ってもらったから」
乳首を弄んでいた手が止まり、幹弘が唇と腹を指差した。
「飲むって…何を…」
嫌な予感がしたが、震える身体を何とか片手で押さえ問いかけるとあの薄暗い笑みを浮かべられる。
「俺の精液か、同じ成分のサプリを飲まないと母乳は出ないよ」
「…っ!何でそんっ!んっやっ…今触るなぁ」
「プレゼントする前に、美味しそうな乳首にしような」
乳首を弄られ、感じたくないのにまたしても下半身が反応してくる。
俺は下半身をなんとか隠そうと手を伸ばしていたせいで反応が遅れてしまった。
「えっ?な、なんだ…コレ?」
乳首に王冠の様な形のリングがはめられてしまった。
先端は無数の小さな珠状の膨らみがついており、乳首を引き延ばしながら固定している。
痛みはないが引っ張られているような感覚が常にある。
俺がそれを取ろうとすると、リングの球が返しになっていて食い込んでいるのか触っただけで逝きそうになってしまうくらいの快感が襲う。
「自分で外してもいいけど、逝けないから辛いだけだと思うな」
「ひうっ!」
乳首を指でピンッと弾かれると甲高い金属に爪が当たる音と共に頭の芯が痺れてきた。
王冠型のリングごと揺れる乳首に言葉を失う。
「あぁ、俺は午後から出張だから部屋の中は好きに使っていいよ。せっかく浩介が手に入ったのに忌々しい…でも浩介が辞めちゃったから仕方がないよね」
幹弘は凄く嫌そうな顔をするが、俺が拉致されたというのを隠ぺいして自主的に辞めたという事にする為の穴埋めらしい。
俺が学校を辞めたという話題で幹弘はニヤニヤと笑みを浮かべる。
「まあ、好きにとは言ってもこの部屋からは出れないけどな」
カチンッ
首に軽く振動を感じるて、幹弘の手元を見ると手には細身の鎖が握られていた。
それが俺の首元まで繋がっている。
本当に俺をここから逃がす気は無いらしい。
ともだちにシェアしよう!