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第7話

 玄関にはお迎えの保護者が来ていて、コスプレしているわが子を可愛くて仕方ないといった瞳で見つめている。パシャパシャとあちらこちらからカメラの作動音が聞こえてくる。 「じゃあね、また明日!」  最後に柊先生とギュっとハグをしているわが子を映す体を装いながら柊をカメラに収め「やばい」と興奮気味の母親が多数発生していた。  賑やかなハグを終えた柊はもみくちゃになっていて、それでさえ天使のような愛らしさは変わらなかった。 「先生人気者ですよね」  ハグをした子供たちにかなりのうらやましさを込めて声をかけると、柊はおかしそうに笑って「樹先生も来ます?」と両手を広げた。 ぜひ!よろしく頼みます!とよろめくようにその腕の中に吸い込まれて行きかけた大神にいたずらっ子ぽく笑いかけると、柊は腕を下した。 「なんちゃって。さ、片づけましょうか」  そしてフラフラと近寄る大神からさっと身をひるがえすと無人になった大ホールへと歩いて行ってしまった。その気になってハグ態勢をとってしまった大神はあまりの残念さにガックリと肩を落とした。  壁に貼られたハロウィンの飾りつけをひとつひとつ外していく。ほかの先生たちは違う仕事があるらしく、ホールでは柊と大神の二人きりだった。  やばいくらい心臓が音を立てている。今日は刺激が強すぎてしっかり保っていなければ間違えてぼろを出してしまいそうだ。

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