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「な、なにするっ」 「こんな物を穿いた上に、足を出してどういうつもりだ」  両太腿の網タイツを破ると、須藤は露わになった佑月の太腿に指を滑らせていく。ゾクリと震えが痺れと伴い背中に走っていく。 「どういうつもりって……仕事なんだから仕方ないだろ」 「そんなもの断れ。だいたい男のお前にこんな物を着せるとは、嘗めてるのか」  佑月が虚仮(こけ)にされたことが相当腹が立つのか、須藤の目が剣呑に光る。 「……確かにそれは俺も思ったけど」 「なら何故断らなかった」  忌々しそうな顔をしておきながら、須藤は佑月の太腿や尻を撫でるのは止めない。そのお陰で佑月は一人身をくねらせる羽目になっている。逃げたいが、須藤の囲いからは脱出は不可能だ。 「だから仕事だし。それに着るものは当日に知ったんだし断れないだろ。依頼は法に触れてなかったら断る事はしないし、でも不審な依頼はちゃんと断ってる。今回のはハロウィンパーティーの給仕の仕事だから断る要素もなかったから」 「依頼料が百万だからだろうが」 「う……」  そこを突かれると佑月も二の句が継げなくなる。金額に少しも心が動かされなかったと言えば大嘘になるからだ。

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