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第55話
ベッドでイチャイチャするのは彼の優しさの賜物だけど、たまには開放的に体を触れあわせたっていいだろう。銭湯だと絶対にできないし、家だと彼はほとんどシャワーで終わりだし。
「こっちも洗う?」
そっと下半身に触れる。もう手に余るくらい大きい。
「これも別料金か?」
わざとらしく言ってくる。どうしようかなぁなんて意味深に返したところで、かえって彼の方がしびれを切らした。
「まぁ、別料金でも構わないか。いくらでも払ってるやるさ」
「ちょっ」
手を添えるようにして、俺にブツを握らせてくる。
「可愛がってくれ」
彫りの深い目でじっと見つめられると、冗談を言うのも躊躇われて、ただ優しく握った。
「お前ホントずるいわ」
泡で全体を丁寧に擦ると、どんどん硬くなっていく。
「ズルくない。お前のサービスの対価みたいなもんさ」
「まぁ、反応されないよりいいけどさ」
「俺がお前に反応しないわけがないがな」
最近、ゲイ向けのAV見てても抜けなくなってきたとか言ってたんだよな。
「どうしてもお前に触れていないとしっくりこないんだ」
「そうかよ、そりゃどうもな」
「AV見て一人で慰めるより、お前と手をつないでいるほうが心地いい」
「そっか」
軽くキスをしながら丁寧に擦り続ける。
俺だって、彼と触れ合っている時が一番心地いいのは変わりない。
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