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第61話

「心配ない。中も十分俺を受け入れてくれている。お前がいくら乱れても受け止めてやる」 徐々に強くなる腰の動きに、必死に柱に縋り付く。言われなくたって、彼が受け止めてくれることは十分わかっている。どんなときだって、俺を受け止めてくれているんだから。 「まっ、ぁって、苦し……っ」 立っているせいか、いつもより深くえぐるように入ってくる感じがする。少し怖くて無理やり振り返ると、つかさず唇を奪われた。 「んっ」 舌を深く差し込んでくるようなキス。密着した体勢で離れられずに、どうしようもなく受け入れる。けれどいつもの優しいキスと変わりない感触で安心する。 その間も容赦なく俺の腹の奥まで突き上げ続け、徐々に何も考えられなくなってきた。 「ハニー、綺麗だ」 唇を離した彼が満足そうに呟くと、もう恐怖心もなくて、彼の動きに合わせて腰を揺らすことに集中できた。 「あいしてる」 そう言うことくらいしかできないけど、今できる精一杯の言葉を伝えたい。 彼は軽く頷いて、より一層深く突き上げ続けた。 彼との別荘のことが頭をかすめながら、外気を全身に感じてついついいつもより興奮してしまう。 柱に擦り付けるみたいに達すると、少し遅れて彼も俺の中で達した。 今日で2回目の彼の熱も、ちゃんと俺の中で完結したのだった。

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