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第122話

「あっ」 腹が圧迫されるみたいなこの体勢には、いつまで経っても慣れない。体が硬いせいもあると思う。 彼が覆いかぶさってきた。 「少し我慢してくれ」 俺がこの体勢不慣れなの知ってるから、一言断りを入れてから、曝け出された穴に唇を寄せられる。 ……かと思ったけど、彼はなにかを思い立ったみたいに起き上がった。 「ハニー、四つん這いになってくれ。その方が楽だろう」 「へっ?」 解放されて大股を開いたまま首をかしげる。 俺の問いに答えるでもなく、彼は子供にするみたいに、簡単に俺の体をひっくり返した。 「うぉっ!ちょっと」 「膝をたててくれ」 言いながら、べたりと布団にうつ伏せになっている俺の膝を、勝手にたてたしまう。 「よし、これでいい」 満足そうに言ったのと同時くらいに、さらけ出された箇所に温くて柔らかい感触。 「っ」 慣れているはずの彼の舌の感触が、やけに敏感に生々しく感じられる。 思えば、彼に捧げるみたいに、こんなケツだけ高くあげてシたことなんか、あの別荘以来ない。 「あっ、ねぇ」 ちょっと恥ずかしくて無理やり起きようとするけど、彼の舌さらけ出した場所を這い続ける。 体の中で一番弱くて柔らかい皮膚を捏ね回されて、もう小さい声で鳴くしかなかった。

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