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第124話

ポツリと呟くように言ったのを、何も答えずに聞く。 「俺たち世界で一番幸せなカップルを、きっと祝福してくれている」 彼の舌先が、深く中に入り込んできた。 「あ、っ」 内股が震える。こうやって内側まで舐められるのにはまだ慣れない。どうしても抵抗がある。まだクリームとかジェルとかで慣らされるほうがいい。 その道のプロである彼は、全然抵抗がないらしいけど。 「っ、ん」 夢中で舌を這わせる彼が、時折熱い息を吐く。その熱さも生々しくて興奮してくる。 「ぅ、やぁ、だ」 声が震える。本当に恥ずかしい。声も裏返っているし。彼だから見せられる格好だけど、恥ずかしすぎて彼にも見られたくない。 抜き差しされると、心地良さと羞恥心が混じり合ってちょっと頭がパニックになる。 「っ、ぅ」 うまく声も出せなくなると、やっと彼が舌を離してくれた。 「苦しいか? 大丈夫かハニー」 俺が緊張しすぎたせいか、彼がちょっと心配そうに尋ねてくる。 苦しくないことを伝えようと、出来る限りまろやかに囁いてみる。 「大丈夫、恥ずかしいだけ」 彼の顔がほんの少し綻んだ。 「恥ずかしがることはないと言っているだろう、俺しかないんだ。お前の体の全てを、俺は知っているんだからな」

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