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第127話
「はやく、ちょーだい」
つながりたくて急く気持ちと、こうやって彼をねだる俺をきちんと見てほしい気持ちが入り混じる。
自分でも自覚してる、とんでもなくヤらしい顔してるんだろうなって。
「もちろん。すぐにやるよ。ハニーの欲しいものをな」
いつになく低くて優しい声が、俺の耳に降ってくる。月の光を遮るみたいに、彼の体が俺の上に乗ってきた。
「辛かったら言ってくれ」
彼の首に腕を回す。自然な流れで口づけを交わし、大丈夫、と囁いた。
「お前がくれるんだったら、痛いのでも我慢できるよ」
俺が話し終わるか終わらないかで、彼が侵入を開始した。
大丈夫とは言ったものの、漏れる声は止められない。
「っ、うー……っ」
圧力を逃すように、我慢しながら息を吐く。
彼の熱が俺の中を擦り上げていく感覚は、いつになっても苦しくて熱くて恥ずかしい。
「ハニー、キツくて相変わらず初めてみたいだ」
彼がぽつりと呟いた言葉をとっさに理解できず、反応が遅れた。すぐにどういう意味か理解して、出来うる限りの力で彼の体を引っ叩く。
「ばかっ! マジばか!」
「ははっ、すまないすまない、あまりにも可愛いかったから」
「全然嬉しくねぇ!」
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