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第135話
「ハニー、お前は俺と出会ってから変わったと言っていたが」
声は興奮をまといながら、けど眼差しは冷静に俺を見てくる。
「変わったのは俺の方さ」
ちょっと意味深に、そして穏やかに。
ゆっくりと揺れる腰の動きが心地よくて、心地いいついでに軽く首をかしげる。
彼は腰の動きを止めると、俺の顔の横に腕をついて、きちんと顔が見える距離をとった。
「俺はお前と出会うまで、傲慢な乱暴者だったんだ。恋人にも一夜の相手にも、構わず乱暴なことをしてしまっていた。今思えば反省することばかりだ」
「へぇ」
思わず目がまん丸くなる。
「初めて会った時のことを覚えているだろう、あの時だってそうだ。ついワガママに乱暴にお前を抱いてしまった」
「まぁ、乱暴だった、かな?」
なんとなくそんな気がするという程度で同意すると、彼は少し傷ついた顔をした。
「あ、違う、ほら、仕方ないじゃん、そういうのって。あの時は俺ら、一夜限りのつもりでいたから、性癖丸出しでも仕方ないって」
フォローになってないような気もするけど、とにかく彼を安心させようとほっぺたをペタペタ触る。
「あぁ、まあそうだな、一夜限りのつもりだったから」
今度は無理矢理腑に落としたって感じの顔になった。
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