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第140話

「出すっ、出すぞ、いいか?」 執拗に突き上げられながら、漏れる声も隠さずに喘ぎ続け、必死でしがみつく。 「ちょぉだい、へぇきだから、ぅんっ」 うまく声も出せないけど、彼にだけ聞こえればそれでいい。 彼の腰使いがさらに激しさを増す。受け止めきれないほど奥の奥まで突き上げ、俺も俺で彼を離すまいと無意識の締め付けが止まらない。 「もぉ、や、あ」 頭が真っ白になる。彼になら見せられるだらしなくて切ない顔を、彼にだけ向けてそのまま達した。 思ったよりも勢いが良くて、胸にまで届きそうだった。 「なんて美しい顔をするんだ、女神のようだ」 「め、がみって」 褒めるにも他になかったのかよ。ちょっと恥ずかしい。 まだ頭がぼんやりしたままなのもそのままに、彼の腰の動きは止まらない。 「その表情だけでイッちまいそうだ」 「んふっ、いいよ、イッて」 さっさとスッキリしたこっちはちょっと余裕。 甘やかしたい気持ちが彼の達したい気持ちに寄り添う。 「っ、ハニーっ、あっ」 彼の熱は俺の体の奥を熱いまま行き来する。 達したばかりなのに、また背筋がゾクゾクするほどに力強くて優しい。 「く、んんっ」 つい甘ったるい声が漏れる。

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