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第23話
たっぷりと唾液で湿らせた中指をロイの体の隠された部分へとゆっくりと沈めていく。
「うっ……ん……」
ロイがきつく目を閉じたまま呻き声を漏らした。
その吐息は熱く、ロイが感じているのが苦痛だけではないことを伝えてくれる。
一本の指でじっくり中をほぐしてから、指を二本に増やして、より一層ロイの最奥を探り、暴いていく。
中をグチャグチャにかき回し、抜き差しを繰り返す。
「あっ……ああ、ああ……やっ……」
三本に増やした指で前立腺に触れてやると、ロイの腰が跳ね上がり、一際高い声が零れ落ちた。
「ロイ……気持ちイイ?」
「やだ……も……せんせっ……」
ロイが泣いて許しを請うが許さず、三本の指で中がとろけてしまうまでかき回す。
俺ははもともとはノン気である。
だが、病気が分かったとき、その余命を知らされたとき、自暴自棄になって、男女構わず相手にしていた時期があった。
そんな愚かなオレの過去に、どうかロイが気づかないでいてくれますように。
そんなある意味自分勝手なことを思いながら愛しい人を抱きしめる。
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