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お仕置き5

マツバは西園寺のことが好きだ。 初めて彼の相手を務めた日から、西園寺はマツバにとって特別な存在になっている。 アザミを指名したあの日を除いて西園寺はずっと自分を指名してくれていたし、拙いマツバの性戯を良いと言ってくれた。 しかし変に期待すればするほど胸が苦しくなるだけから、気持ちに蓋をし続けていた。 この淫花廓というある意味現実離れした狭い場所で、西園寺のような男と何度も情交を重ねていたらそんな気になるんだと言い聞かせて。 けれど今、西園寺の凶暴な一面を垣間見て、それまで気の迷いだと言い聞かせていたものが熔け崩れていっている。 西園寺の見せた一面に、マツバへの執着を感じてしまったからだ。 他の客にされた事に対して、彼が腹を立ててくれている。 それが嬉しくてたまらない。 「………旦那さま……」 マツバは恍惚とした表情を浮かべると、西園寺を見上げた。 この男にめちゃくちゃにされたい。 死ぬほど責め立てられて、ぐちゃぐちゃになるまで犯してほしい。 それが今のマツバの望みだった。 「マツバが…感じるのは西園寺様だけ、です…」 恥じ入りながらもそう伝えると、西園寺の片眉が僅かに上がる。 「本当です……」 重ねて訴えると、それまで鋭い眼差しを向けていた西園寺の瞳がフッと和らいだ。 「全く、そういうところはズルいったらないな」 西音寺の言葉に首を傾げていると、ふいに唇を塞がれた。 「……ふ…………んっ」 喉奥まで舐め尽くすように舌根を強く吸われ、絡めとられるとその巧みな口戯で掻き回される。 マツバも夢中になって舌を吸い返すと口づけは更に深くなった。 いつの間にか下着の紐も解かれ小さな布がハラリと足元に落ちる。 縛られていた腕も解かれて、布団に横たえられるとその上に西園寺が覆い被さってきた。 「マツバ…」 唇が解かれ、西園寺の低い声が耳をくすぐる。 自分の名前はこんなにも甘かっただろうか。 そう思ってしまうほど、彼の声に呼ばれる自分の名前はくすぐったい。 このまま何も言わなくても自分の気持ちが全て彼に伝わればいいのに。 男娼としてではなく、本来の自分の気持ちが伝われば… 「俺以外で二度と感じないように犯してやる」 優しくて強引な言葉に胸を高鳴らせながら、マツバは素直に足を開いた。 「う…っあ、あっ………あっ」 ズチュ、ズチュ、と粘膜が濡れた音を立てている。 西園寺の熱い楔はマツバの媚肉をいっぱいに広げ、入口から奥までを何度も往復していた。 乳首は指先に弄ばれ、転がされたり弾かれたりしている。 乳首の刺激はダイレクトに下半身に響き、後孔を犯される快感と合わさってマツバを翻弄していた。 それだけでも耐えられないというのに、ずぶ濡れになっている屹立までも握り込まれて上下に擦られてしまう。 「そんなにしたら………っ………っんんっ」 何とか快楽から逃れようと唇を噛んで堪えるが、太い肉棒で内壁を掻き回されながら身体中のいたるところを嬲られるともう限界だった。 ガクガクと腰が勝手に揺れ、精路を何かが昇ってくる気配がする。 精液ではないと気づいたマツバは必死に我慢しようと唇を噛んだが、その衝動を抑える事はもはや無理だった。 「………ん、あ、あっ、……でるっ……!!」 敷き布を握り締め、切れ切れの声を上げながらマツバは白い喉と一緒に背中を反らした。 「……………っ、くぅ………っや…あああぁ!!!」 ぷしゃあと勢いよく飛沫が噴き上がり、パタパタと畳に雫の滴る音がする。 気がつくと、腹や胸は透明な液体に濡れていた。 「客の服に潮を噴くなんて大した娼妓だな」 濡れたシャツを仰ぎながら西園寺が笑みを浮かべる。 しかしその顔はとても満足げだった。

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