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ハプニング?
「んっ…!」
アキのその言葉を最後に俺の唇にアキのそれが重なった
三度目の薄く形のいい唇が俺に触れると、今度はあからさまに口をこじ開けてくる
「んんんっ…ふぁ、んむっ…、っう、ンっ…」
アキの唇は俺の唇を食らうように貪ってくる
少し唇を離して一度はっと息を吸ったと思えば今度は角度を変え、また貪る
なっ……なにこれっ…
アキ、なに、してんの…??
息、苦しいよ…でも、でも………
めちゃくちゃきもちイイっ…………!!
なにこれっ、頭っ、おかしくなる……
ふわふわして、とろとろして、、
俺っ、変になるっ…!!
今までこんなの感じたことない
頭がくらくらしてふわふわして、脳みそに直接麻薬でもぶち込んだみたいにおかしくなりそうで
「んぅっ、っんん…ぁ、んぅ…っ」
「口、開けて」
少し唇を離した隙に、アキがそう囁く
もう脳内から過剰に分泌されるなんかアドレナリンだかエンドルフィンだかそういう興奮する成分みたいなものが俺を侵していて、正常な判断なんかできそうもない
俺はアキに言われた通り大人しく口を開ける
すると今度はぬるんとしたものが口内に侵入して俺の舌を絡めていく
「んっ、ふぁ、ア…アキっ…んんっ、ぁ…」
やばい、目がチカチカする
キスってこんなに気持ちいいもんなの……!?
こんなの俺、知らない………つ!
体の力が一気に抜ける
足腰は砕け、アキの胸にしがみつくことで精一杯だ
俺の頬に触れた右手は俺の腰をぐっと引き寄せて抱き、左腕はまるで周りから俺を隠すかのように顔の横に置かれている
「んんっ………ぅ、ンッ………はっ…」
ぬるっとしていて熱い舌が、歯列をなぞり舌を吸う
何度か息継ぎのために唇を離されるも、またすぐに塞がれて同じことの繰り返し
腰に触れるアキの手が熱く感じて気持ちいい
頭がボーっとして、今自分が誰とどこでどんな状況になっているのかさえも曖昧になる
やばい、気持ちいい………っ
こんなのされたら、俺もうっ……………!
『まもなくー△△、まもなくー△△です」
すると不意に車内アナウンスが俺の耳に届いた
今の俺にはえらく機械的に聞こえるその声が、腕をぐいっと引っ張るように俺を現実に連れ戻す
おっ、俺、なにして………っ!!!
吹っ飛びかけていた意識がアナウンスのお陰で元に戻った
俺は力を振り絞ってアキに胸を押し唇を離した
お互いの間には銀色の意図が細く引き、やがてぷつんと切れる
それをきっかけに自分が今まで何をしていたのか、急に全てがフラッシュバックして顔が熱くなる
同時に浮かんできた涙が何に対してなのか、もう頭がごちゃごちゃでよく分からない
唇が離れてすぐに俺たちが降りる駅に到着し、俺が背をつけていた扉が開いた
この駅からこっち側の扉が開くことが、唯一の救いだと思える
「翔!!」
その瞬間、俺はアキを振り払って全力で走った
アキは慌てて俺の名前を呼ぶが聞こえないふりをして、全速力で階段を駆け上がった
その時俺は自分の体に起こったある異変に気付いていた
走って向かった先は、改札を抜けた少し先にある駅の公衆トイレ
誰もいないことを確認すると急いで駆け込み一番奥の個室に入って鍵をかけた
はぁはぁと息が上がる
手はプルプルと小さく震える
震える手を押さえつけ、俺はベルトに手をかけた
そしてなんとかベルトを外し恐る恐る制服のズボンをのファスナーを下げると、下着越しでもハッキリと分かる
た、勃ってる………
黒のボクサーパンツにはくっきりと形が浮き上がり、その先端にはじんわりと広がるシミ
時折ピクッと震えるそれを見て、ますます涙が滲む
「な、なんで………」
ゆっくりと下着の前の方を下げ、勃起した竿と膨らんだ玉を取り出す
ぷるんと反り立った自身に、妙な背徳感を覚える
「んっ………ッ」
おもむろにそれに手を伸ばし、右手で上下にゆっくりと擦る
普段そんなにしないからなのか、はたまたこんな公共の場だからなのかは定かではないが妙な快感が俺を襲う
声が漏れないように、制服の裾をたくし上げ噛んだ
「っん……ぁ、…っ……ッう………っ」
少しずつペースを早め先端を指先で弄り、裏筋を指の腹でなぞる
時折玉をくにくにと揉んでは、また竿を握って扱く
くちゅくちゅとやらしい音を立てながら先っぽを弄り、また扱く
「はぁ…っ、んんっ、…ぁ……っん…」
ここが駅であることも忘れて、夢中で自慰に没頭する
別にこういうことが好きってわけじゃないし、むしろ普段はこんなの必要最低限のレベルでしかしないのに
だけど今日はなぜだか妙に体が熱く感じる
だんだんと高まる射精感に、俺は無意識に右手を早めそれを促す
もうとにかく早く出して楽になりたくて、必死に手を動かす
「んんっ………っはぁ……ンっっ!」
俺のものの先端から白く濁った液体が勢いよく飛び出る
それを間一髪、トイレットペーパーで受け止める
思わずはぁ、とため息がこぼれた
自分がどこで何をしたのか、何に対してこうなったのかもう頭が色々一杯で混乱した
だけど俺のものはまだ熱り勃ったままで鎮まってなんてくれない
「っな、なんでだよっ……」
仕方なく、俺はまたそれを掴んで上下に擦った
頭がパンパンで涙が止まらなくて、とにかく必死だった
やっとのことで2回目を出し、個室を出たのはそれからしばらく経ってからだった
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