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オレにとっての幸せ
頭に食らった翔のゲンコツ
そして翔のどこか寂しげな、涙の喚叫
その全てが、オレの中の理性の糸を切った
いや、それより前の段階で、すでに理性の糸は全て千切れてしまっていた
その後は例えるならばオレの中の“非常用装置”のようなもので何とか暴走するのを抑えていた
だけど翔自らオレに与えたキスが、その非常用装置すらも壊してしまったんだ
「あ゛ぁっ、あっ…ん、ぁ………っ、ひぁっ」
「はぁっ…………」
「まっ、は、げし………っ、あぁっ…!」
「っ………はぁ、っ………」
翔の細い体を激しく揺さぶる
体位を再び正常位に戻して肉付きの良い脚を大きく開かせ、結合部がよく見えるようにしながら翔を抱く
翔は抑えることなくひたすらに高い声を上げ、体を震わせて強い快感に悶えている
今までオレは、翔のためなんて言って
自分の欲をずっとセーブしてきた
本当は本性を晒して翔に嫌われてしまわないかという不安を抱えていたにも関わらず、それを“翔のため”だと格好付けた理由だけ表に出してスカしていたんだ
だけどもういい
翔は、どんなオレでも受け止めてくれる
クールな振りして格好付けるのは、もうやめだ
今度こそ、思うがままに翔を愛する
「翔、きもちー?」
「んっ……き、もち……っ、ひぁっ、そこっ…!」
「やっぱり翔はここ好きだな?」
「だっ、て………ッ、ひぁあッ……あっ、あんっ」
今まで以上に乱れる翔の姿を目に焼き付けるため、一度体を起こして翔の姿を照明に晒す
オレの体で影になってはっきりと見えなかった翔の顔が光によって鮮明に視界に入り、ますますオレは興奮度を増す
赤く高揚した白い肌
相変わらず大きな瞳からは大きな雫を垂らし
ふっくらとした唇は度重なるキスで紅く火照っている
いつも以上に乱れた姿は、まるで絶景だ
「ひぁっ、あっあっ……ン、ぅ、あッ……!」
「翔、すっげえ可愛いよ……」
「あぅ、っ、んッ……あぁっ!あっ、あぁんっ!」
「っ………マジで腰止まんね…………」
そんな翔の美しく妖艶な姿をじっくりと目に焼き付けながら、オレは翔へと更なる快感を与えていく
ズボッ、ズボッと激しく抜き差しするオレのものが、中へと侵入するたびに前立腺を突き肉壁に摩擦を与え感覚を麻痺させていく
きゅっと締まった翔の中はビクビクと小さな痙攣を続け、オレのものをぎゅうっと締め付ける
最高の気分だ
好きな人を好きなだけ抱けるなんて
こんな日が来るなんて、夢にも思っていなかった
全ては翔がいてくれたから
翔がオレの元へとやって来てくれたから、今のオレの幸せがあるんだ
もし翔と出会っていなかったら、きっとオレは今でも女子の言いなりになる都合の良い玩具のまま
虚無的な日々を過ごしていただろう
「翔、好き、好きだよ…………っ」
「お、れもっ………すきっ、あきすき………っ♡」
「すっげえ好き、愛してるよ」
「んっんっ……おれ、もっ…………!」
再び翔の体をぎゅっと抱きしめ、ピストンを少し緩めながら耳元で率直な愛を囁く
すると翔もオレの背中に腕を回し、何度も頷いて同意してくれる
背中に触れる、温かい翔の手の感触
触れる頬は丸くて柔らかくて、微かに聞こえる心臓の音はどこか心地良い
付き合って2ヶ月
こうやって翔を抱きしめ、こうやって翔に想いを告げると改めて翔のありがたみを感じる
あぁオレ、こんな贅沢しちまった
これはきっと、明日あたりにバチが当たるはず
頭の上に謎のタライが落ちて来たり
大雨に降られ雷に打たれたり
車に轢かれて足の骨を折ったりするんだ、きっと
そのくらいの不幸が山ほど降ってこなきゃ、きっと神様も割に合わないはず
「ひぁあっ、アっ、んっんっ……ぅあっ、あっ♡」
「っ………………」
「あきっ………ん、アッ、あっあっあっ…!」
「しょーう……………」
そう思いながらも、オレはこの幸せの沼から抜け出すことは出来ない
明日どんな不幸が起きても、それでも今のこの幸せは手放せない
オレの下で可愛らしく喘ぐ翔がオレの名前を呼び、オレも翔の名前を呼び返す
すると翔の中がきゅっと締まって、さらにオレのものを締め付け刺激する
名前を呼ばれると嬉しそうに体が反応するところも、また翔の可愛いポイントだ
「ん、んっ……あッ……ぅ、ひぁっ、あっ…」
「ん………んっ……………」
「ひッ……ぁ、んんッ、あぁ…っ、あっ…!」
「これも好き?」
翔の体に、さっき付けたものを超える数のキスマークを残していく
ヂュッと強く皮膚を吸うたびに、翔は可愛らしく声を上げ体をよじる
やっぱり翔はキスマークを付けるような痛気持ち良い感覚も好きなようで、瞳に涙を溜めながらオレの問い掛けに何度も頷いている
「はぅっ……あ゛っ……まっ、まって……っ」
「だーめ、止まんないって言っただろ?」
「ちがっ…ま、またでるッ…しお……っ、でるの…っ!」
「お、また潮吹くの?」
翔の体の表側に大量のキスマークを付けていると、翔が体をビクビクと反らせながら何かを訴える
どうやらまた潮吹きをしたいようで、翔は泣きながら首を横に振りオレから与えられる快感から逃れようと必死に身をよじる
そんな翔を見て、オレは再び大きな興奮を抱いた
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