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注:もう一度言います、ここは実家です
「翔、力抜いててな」
「んっんっ…………!」
「腰さすりながら入れるから、な?」
「んッ…………」
背後から重なるように俺を組み敷いたアキが、そっと頬を撫でながらそう言った
俺はそれに従うよう必死に力を抜こうとするがなかなか上手く行かず、むしろ緊張やその他の感じたことのない何かのせいで体に変な力が入る
そんな俺に気付いたアキは、余った左手で俺の腰をすりすりと優しく撫でてくれる
アキの巧みな気遣いのおかげか力んだ体の力を不器用ながらに抜くことが出来そうだ
「んンッ………!」
「はっ…………キッツ……」
そして俺の体がある程度リラックスしたのを確認すると、再びアキのものが当てがわれ今度こそ挿入が始まった
ぐちゅ、と粘着質な音を立てて俺の中へと進んでいくアキのもの
アキも苦しそうに息を吐き、俺の横に放った右手でシーツをぎゅっと掴んでいる
「ま、まって……っ、なんかおっきぃ………ッ」
「こら翔、しーだぞ……」
「で、も……っ、なんかいつもより……っ」
「んふ、翔、オレのチンポの形覚えてんだ?」
何か、いつもよりおっきぃ……………っ!?
だけどいつも入れてもらっているアキのそれが、いつもとはどこか違うことに俺は気付いた
普段もアキは太くて長くて日本人とは思えないほどの大きな物をぶら下げている
俺の手首よりも太いそれの形は、もうすっかり俺のお尻が記憶済み
だがその記憶したはずのアキのものは、なぜかいつもよりも太く硬い
思わず裾から口を離した俺は、体に感じる違和感を必死になって訴えた
だがその張本人はむしろ嬉しそうな声色で、依然俺の中へと自身を押し進める
「んぁっ………!」
「はぁ………っ、奥まで届いた………」
「ぅ……あっ、んん………ッ、はぁ……っ」
「ほら、ゆっくり息してな」
そして俺の中の一番奥に、アキのものの先端がこつんとぶつかった
思いもよらぬ緊張とアキのものの異常な膨張のせいで、俺の額からは妙な汗が垂れる
それをシーツで無理矢理拭うと、アキに体をさすられながらゆっくりと呼吸を整える
い、いつもは入れただけじゃこんなに息切れしないのに…
何か今日、だめな気がする…………
そう頭の中のエッチな俺が告げている
きっと今日はいつも以上に乱れておかしくなって強い快感に悶え苦しむと、うるさく警鐘を鳴らしている
だけどそんな脳内の快楽担当な俺は、そんな危機をも興奮材料へと勝手に変換してしまうんだ
それがたとえ俺の脳内で起きていることであっても、もう俺に自己責任能力などないのだ
「あき……っ、ついて………っ、おく突いて…ッ」
「ん、声上げないようにな」
「んっんっ………ぅ、ンッ………!」
やばい、と察知した瞬間にはもう遅い
俺は脳内で鳴り響く危険信号を無視して、アキからの快感を求めた
アキが誘いに乗ってくれると分かっていて、わざと誘惑するように腰を振ってしまった
そして枕にぐっと顔を埋め声を強制的に抑えると、アキに施される快楽の波を自ら求め始めた
「んッ……んん、っ、ぅ……ンッ……」
「はっ………はっ……」
「ぅ、ン……っ、んっんっんっ……」
「やっべ……っ、すげえ興奮する…………っ」
アキが俺の上に重なったままへこへことその逞しい腰を動かし始めた
こんな体勢でも上手いアキのセックスは、まだ始めたばかりだと言うのにもう俺を快楽へと引きずり込んでいく
少し体が揺れるたびにベッドがきしりと音を立て、その音が狭い部屋いっぱいに響く
そりゃそうだ
一人用の狭くて安物のベッドにでかい男が一緒になって乗っかってんだからそりゃ軋みもする
アキの家のまるで高級ホテルのようなベッドとは訳が違うんだ
むしろベッドが壊れないか心配なくらいだ
だけどそんな心配も、今はどうだっていい
今はただ、アキとのセックスに夢中でいたい
「あっ、ん…んっんっ……!ンっ……!」
「翔、苦しくないか?」
「んっ……ぅ、んンっ、んッ………!」
「っ………はぁ…………っ」
部屋には俺の曇った喘ぎ声
時折息継ぎをするように枕から口を離すと、その瞬間押し出されるように声が漏れてしまう
それを咄嗟に塞ぎアキの問い掛けに頷くと、アキはまた苦しそうに息を吐きながら俺を押し潰す
ぶちゅんぶちゅんと中の深いところを擦られる
ぺたりとベッドに突っ伏した胸はシーツで擦れ、それもまた俺の快感へと変わる
薄暗い視界も、むしろ目から得られる情報を遮られたことによって他の部位の感度が増している気がする
やば………っ、これ、気持ちぃ………っ
深いとこばっか擦られて、前立腺ごりごり抉られて
こんなに気持ちいいの、耐えられるわけがない
「あぁっ、あっあっ……ン、ぅ、あッ…♡」
「翔、声………っ」
「んぁあっ!あっ、あっあっあっあッ…!♡」
「ったく……っ」
「んンッ…!」
完全に快楽に侵された俺は、声を抑えることを忘れてひたすらに喘いだ
アキから与えられる刺激全てに大袈裟なくらいに反応して啼くと、開放的で気持ちが良い
そんな俺に一度は声を注意するも聞く耳を持たないと察したアキが、左手の人差し指と中指を俺の口へ入れた
強制的に口を塞がれた俺は指の隙間から吐くように声を漏らし、瞳にはじんわりと涙が浮かぶ
「んぐっ……ぅ、ンッ……ん、んっんっ……!」
「翔、しーだぞ?な……?」
「んっんっ……!」
「ん、いい子、少し強く突くからな?」
口の中にあるアキの指を傷付けぬよう、必死に口を開けて涙を流す俺
もちろん辛さではなく得も言われぬ快感により出た生理的な涙だ
だけどこんなのまだまだアキにとっては序の口だと言うことを知っている俺は、あの時だめだと言っておけばよかったと
この後後悔することになる
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