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九条家②
そして入学式の新入生代表として壇上に上がったのは瑠依だった。
瑠加も一応候補ではあったものの、面倒な事が嫌いな彼は断固拒否したため仕方なく瑠依が引き受ける事となったのだ。
頭が良く、父親譲りのルックスの彼らは瑠依が壇上に上がったことで更に注目の的になる。
「見て、九条兄弟よ」
「なんてお綺麗な方達なの……」
女子生徒から熱い視線を向けられるがそれには目もくれない。
だって、小学生の頃からこんな感じだったのだから……
見た目と家柄しか見ない人に興味などない。
だがそんな二人を放って置かない人がいることは事実。
生徒会からも誘いを受けていた。
「是非君たちに来て欲しいのだけどどうかな?」
先輩に懇願さてた二人だったが……
「すみません、興味ないんで」
「え?」
「授業外まで時間取られるのは勘弁してください」
そう、あっさりと断ったのだ。
勿論恋愛感情を抱く告白も一切受け付けないのだから、いつしか高嶺の花と言われそんな彼らを崇拝するファンクラブまで出来るほどだった。
ファンクラブまでは良かったものの、
いつの間にか自称親衛隊と言う男の子数人が二人を取り囲むようになり困惑していた。
「ねぇ瑠依、何コレ?
なんで親衛隊なんていんの?」
「俺が知るかよ……」
こんなものが勝手にできたせいで行くところ行くところゆっくり出来ないのだ。
この日もほら、寮の部屋を出ると男子生徒二人がお出迎えだ。
「お早うございます瑠依様、瑠加様」
「「………」」
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