43 / 58
恋人とは?
陽介と雫が恋人になったと希一が聞かされたのはいつだったろうか?
セフレのような関係が続いてこのままで良いのだろうかと考え始めた陽介の心情を察した雫が恋人になろうかと言ったところでようやく正式に恋人となった。
それを希一に伝えたところ物凄く喜んでくれた。
その反対に碧は今まで付き合ってなかったのかと驚いていた。
確かに今まで碧の前でも雫が尻を触ったり、耳にキスをしていたりとちょっかいを出していたので付き合っていると思ってても不思議ではない。
寧ろこれで付き合ってないと思うのは希一くらいだろう。
「二人とも凄くお似合いだと思う。
ねぇ、お互いどこに惹かれたの?」
希一が興味津々に聞いてくる。
普段恋バナを友達としない希一なのでこう言う話ができてなんだか楽しそうだ。
「そうですね、私は彼が素直で案外うぶな感じが可愛くて好きになった感じですかね。」
にっこりと語る雫の横で良く言うよと陽介は彼を睨んだ。
ちょっかい出して素直に反応するのが面白くてからかい甲斐があるから可愛いと思ってるんだろうと穿った見方をする。
本当のこいつは性格悪いぞと言ってやりたい。
言わないけど……
すると希一は今度は陽介の方を向いた。
「陽介は?」
「え……?」
どこが好きなのか聞かれて、何も出てこなかった。
雫が彼は恥ずかしがり屋さんなどとフォローしたが碧には通じず陽介にボソッとこう聞いた。
「お前、なんでこいつと付き合ってんだ?」
ご尤もな質問に本当になんで付き合ってるんだと自問自答をずっとしていたが未だに分からない。
「あ…待って……ああ……」
「うん、可愛いよ、陽介。」
そして希一の子供も立派に育ったこの現在、ベッドでイッたばかりの陽介に雫は満足そうに口付けた。
結局何故か生涯を共にするパートナーとなってしまった。
※ご存知の方もおられるかと思いますが、希一と碧のイラストと朔と秀一のイラストをそれぞれ「貴方と共に……(本編)」と「貴方の傍で……」に公開しております!!
下手な絵ですが、こんなイメージと思って頂けたら幸いです!
ともだちにシェアしよう!