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変化④

真っ白なボルゾイの写真に蘭は可愛いと笑みを見せる。 「名前は?」 「カイル。オスだ」 「カイル!!可愛いな。」 あまりに可愛いとか直に見てみたいなど言うから高嶺はこんな提案をした。 「もうすぐ夏休みだし、俺も実家に帰る。 そんとき散歩に着いてくるか?」 「え、いいのか? 行く!!行きたい!!」 何故だか夏休みの約束をしてしまった。 こんなはずでは無かったのにと高嶺は頭を掻いた。 蘭はと言うとカイルに会う約束と捉えているようで、高嶺との予定とは考えていないようだった。 それより今はこの猫だ。 蘭は早速母、希一に連絡を取った。 蘭から電話が来たと思ったらいきなり猫を預かって欲しいと言われ、希一は父様に聞いてみないと分からないと答え、一旦電話を切る。 夜になって希一から折り返し電話が来て、蘭の頼みならと家族全員がOKしたとのことなので、翌日いつものところに猫がちゃんと来てくれたので、だっこして迎えに来てくれた陽介の車に乗り込んだ。 ついでに猫用に買ってきてくれたキャリーバッグに入って貰う。 「ごめん陽介、わざわざ………」 「いいよ別に。 それにお前が珍しく頼ってくれるから皆喜んでたぜ。 特に双子が」 「………」 兄達の喜ぶ姿が手に取るよう分かり思わず苦笑いが溢れた。 「それと動物病院の予約しといた。 どうだ、様子は?」 「ありがと。 痩せてはいるけど、そんなに弱ってる感じはしないかな?」 初めてのキャリーバッグと車に落ち着かない様子だが元気そうだ。 家に帰る前に病院に寄って猫を診て貰った。 取り敢えず少し栄養失調ではあったものの他に問題は無さそうだった為、予防注射を打ってこのまま連れて帰った。

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