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変化⑥
「で、結局お前ん家で飼うことになったと?」
「うん。
なんかそうなっちゃった……」
一応報告として高嶺に現状を伝えた。
希一が猫を引き取ると言ったことでうちで飼うことになって正直ちょっとだけほっとした。
また会えると………
「で、名前はユキ。
名付け親は俺」
「………は?
黒猫なのにユキってなんだよ。
お前あれが白に見えんの?
眼科行った方がいいんじゃねぇ?」
「失礼だな!!ちゃんと黒に見えるし!!
いいじゃん俺の猫なんだから!!うるっさいな!!」
確かに自分でもどうかなとは思ったが、ユキと言う名前が浮かんだのだから仕方無い。
家族もいい名前だと言ってくれたし問題無い。
「それより夏休み、カイルの散歩一緒に行っていいんだよな?」
そう嬉しそうに聞いてくる。
乗りかかった船だ。
ここで断るわけにもいかないので、どうせならやれるところまでやろうと思った。
「ああ、俺がお前ん家まで迎えに行ってやるよ」
「やった!!でも近くまででいいよ。
家族に色々詮索されんの嫌だし」
そんな訳で夏休みに突入し蘭は再び実家に帰った。
暫くぶりの黒猫、ユキとの再開。
前よりも健康的な体型になっていて大きくなっていた。
しかもユキ専用の部屋まで用意されており、リビングにもユキの為に色々設置してある。
それにとても大きな家なので元野良のユキでも伸び伸びと過ごせている。
とは言え時々窓から外を覗いていて、外が恋しいのかもと最近は庭で散歩出来ればいいとハーネスを付ける訓練をしていた。
因みに高嶺と約束しているのは一週間後だ。
それまでは家族と猫と団欒を過ごす。
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