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Memory:31千都世 of Love

もしもあの時、ばあちゃんの見舞いに行かなかったら、きっと俺は知らないままだった。 悪い噂を立て始めた時も、それが自分の中の選択肢だと教えてくれなかった。 女がダメなくせに、あんな無茶なことばっかりして、体調崩して…世話する俺の身にもなれと言ってやりたいくらいだったけど、全ては琥太郎を想う、愛のためだった。 『どうせ死ぬんだから。』 口癖のように言う、その言葉が大嫌いだった。 『死んだ後、もし、琥太郎がお前の所に来たら…。』 死ぬ前提で話されるのが大嫌いだった。 『ありがとな、マジで…色々。』 喧嘩強くて、そんなヤワじゃないくせに…、諦めてんじゃねえよ馬鹿。 幸せ掴んで、もう一度、琥太郎に恋した時の笑顔に戻ってくれよ。 『…帰れって、会いたくないって言われた。』 今にも死にそうな顔で言うから、うっかり俺が泣きそうになったの…お前は気付かなかっただろうな。 『ちゃんと、向き合って考えて、出した答え。』 だから俺は……。 「ちょっと、話があんだけど。」

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