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「てめぇ…、これ以上タチの悪い冗談で琥太郎を傷付けるなら…」
「本当だよなぁ。さすがに俺も、これは悪い冗談であってほしかったわ。…でも、残念ながら冗談でもなんでもねえ…事実だ。」
俺も、何度嘘だって思いたかったか。
「は……、え、じゃあ…春川は…死ぬの…?」
信じられない、と言うような顔で琥太郎が聞いてくる。流石の如月も、何も言わず黙っているが、目だけは怒りを表していた。
「ああ、春川は死ぬ。」
「………。」
俺の答えに琥太郎は何も言わなかったが、次第に唇をカタカタと震わせる。
その反応を見て、琥太郎の中にはまだ春川がいるんだと確信した。
「…それで?死ぬからなんだ?春川に会ってやれと?」
言葉を発せない琥太郎に変わって、如月が強めの口調で言う。如月の気持ちを知ってるだけあって、警戒する気持ちも俺にはわかる。
「今更そんな事言われたって、子持ちの奴に琥太郎が会いに行く資格はないだろ!先に手を離したのは、春川の方じゃないか!!」
「ふはっ、アハハハ…ッ!」
けど、俺が願っているのは、如月の幸せでも、琥太郎の幸せでもない…。ただ一人、春川の幸せだけだ。
「…チッ、さっきからなんだお前…!」
「なぁ!…六年。六年だぜ?春川と琥太郎が付き合ってたの。」
「…だから何だよ。」
「そんな奴が、今更女を抱けると思うか?」
俺の言葉に、呆然としていた琥太郎が勢いよく顔を上げた。
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