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第302話

お兄さんの秘密 57 (杏果 ) 「 いや〜、アイマスクなしで美人の全裸が拝めたなんて眼福だなぁ 」 と間延びした照さんの声が響いた。 うわ!そうだ僕はローブ脱いだら一糸まとわぬアイマスクなしの全裸だった。 ち、ち、とサンドラさんが指を鳴らす。 「 これからのメニュー、アントレは二種類続くけど、魚と肉のメインはシェフのおすすめから選べるようになってるの。でも、 みなさんこのヌードになった雰囲気、満足されているなら、更に心地よくなるよう特別のメインディッシュを併せて選べる様に用意してあります。目で舌で、香りで、そして気持ちで、グレードアップされたメニュー、更に上質の満足を味わってくださいね 」 王国と僕はサンドラさんの奢りだけど後の3名ともメインディッシュ二品がグレードアップとなったみたい。 「 ふふ、杏果の裸の効果はすごいわね 。目の保養 で、更に高みを目指すのよ、裸の次は何かなぁ 、何出す?」 「 次のアントレはウズラのチューリップでございます 」 というウェイターの言葉と共に注がれたベリー系果実やスパイシーなアロマの風味の赤ワイン。側に来たサンドラさんが僕にそう耳打ちした。 僕が何出す?という言葉に驚いて含んでいたワインを唇から少し零すと、 「 あらあらあら〜〜 」 とサンドラさんがその舌で僕の唇を舐めるから、王国は怒るし、前の二人は凝視した後、呻き声をあげお腹を抱えてうずくまってしまってる。 「 おやおや、山田さんと、田中さん、二人のナプキン大変なことになってるなぁ 」 照さんだけは至って平常運転だ。 「 それでは、スープがやって来る前に、少しお話ししましょうよ。 私の隣は大学生の二人はもう一つの仕事、快楽の扉を開ける調教師のお客さん。 可愛いでしょう? 偶々会いに来るというので、では一緒にと招待したの。 照さん、紹介してそちらのお連れの方々を、勿論ヌードという特殊な企画ですから、個人情報保護のために本当のことは伏せてくださって良いわよ 」 「 そう言ってもらえるとありがたい。 快楽の扉を開ける調教師というのが大変に気になるが、それは後でまた…… この二人は、 山田さんと田中さんって言ったけど、これは匿名です。 彼らは東南アジアからフードビジネスを調査に来ている 」

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