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第305話

お兄さんの秘密 60 (杏果 ) 「 口直しのレモンとスパークリングのシャーベットをどうぞ。 その後のデ セールは、 奥にあるカウチで寛ぎながらいただきましょう 」 奥は四阿のようになっているにテラス。天井までガラス張りで、生い茂るグリーンに四方囲まれ鳥のさえずりまで聞こえてくる。 色鮮やかなカウチが所々に配されており口直しを終えた後、ダイニングルームから移動した面々はそれぞれ手近なカウチに座る。 彼女彼にダイニングルームとの間のパーティション扉を閉めさせた後、サンドラさんがみんなの正面、中央のカウチにゆったりと横座りする。 虹色のローブの前ははだけ、惜しみなく真珠色の肌を晒して横たわるその姿は一枚の洋画のように美しい。 「 噂にたがわぬ妖婉さだな……調教師の話は後でじっくり聞かなきゃな 」 照さんの独り言は僕の耳にしっかりと聞こえてきた。橋下先生に言いつけちゃうぞ。 「 こちらで最後にデ セールを頂きながら、今日の企画に参加された皆様には一つ私からのプレゼントを用意しましたわ。 まずは目で楽しむの。 いつもは布で覆われてる場所。 男性はあまり普段意識はしないけど立派な性感帯の可愛い乳首にこのプレゼントのニップルクリップを付けて。 杏果その人に似合うクリップを選んであげて 」 「 え?僕が? 」 「 そう 」 有無を言わさぬ迫力でサンドラさんがアルカイックな笑みを浮かべている。 王国も何か言いたそうに口を開けたけど結局はハリセンを握りなおしたサンドラさんに従って、彼女彼からニップルクリップの乗っているトレーを渡された。 色はルビーと透明なクリスタル、サファイヤとエメラルドそしてブラックダイヤの五色。 デザインも三連になったり、ひと粒大きいものが付いていたり、お互いがチェーンで繋がっていたりと多彩なクリップが用意されている。 ベルベットの布の上で、 キラキラと照明に輝くそれに見とれていた僕ににサンドラさんが繰り返す。 「 杏果、皆さんの乳首に似合うニップルクリップを選んで付けてあげて 」 ぐるりと見回すとマスクを付けていてもそれぞれの姿の違いがはっきりと分かる。 僕の前に座る三人は男の象徴を露わにしている。田中さんと山田さんは最初の少し控えめな姿勢はもうなく堂々とカウチに腰をかけている。 照さんは、全く動じないね。

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