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第11話
強姦致傷容疑11
うーん、困った、
僕の部屋には
生地だの毛糸だのぬいぐるみだの、
見れば僕の趣味が分かっちゃうものが
沢山置いてある。
安藤君には見せらんないよ、なにを言われるか。
女の子たちにそれとなしに話ししてるけど、男の友達はえーすけ以外には言ってない。部屋には呼んだこともないんだ。
困った。
何、百面相してるの?
部屋は二階?
うーん、困った
そうだけど、散らかしてるから、
散らかしてるのなんて気にしないよ、ダチの部屋はみんな似たようなもんだから、
と、さっさと二階に上がる安藤君
偶然にも二階に上がった安藤君が
この部屋?と聞いた部屋は
姉貴の部屋、
そうか!
ホテルのように整理整頓されて、何も部屋には置かない主義の姉貴の部屋なら
この危機を逃れられる
咄嗟に判断した僕は
そう、そこが僕の部屋と先回りして扉を開けて
と安藤君を誘導した。
ガラーンとした、本当にホテルの様な、最低限家具しかない部屋に
驚く安藤君
ごめんなさい、騙して
これどこが散らかしてるの?
と怪訝な顔で部屋を見回してる。
僕は部屋に物を置くの好きじゃなくてさ、
と姉貴の徹底した管理能力に感謝した。
それとそのはず、姉貴の私物や趣味のものは、ぜーんぶ僕の部屋と隣のフィッティングルームに置いてある。
つまり僕が管理しているのであります。
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