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第38話
姉貴と僕が ⑥
その後も
何着か下着を着せられて。
もう、恥ずかしさに涙も枯れた頃。
「今度、お仲間集めてる私的な撮影会 やるのよ。
そこに下着も用意しようかと思ってる。
皆んな期待満々で待ってるから
よろしくね!」
との爆弾発言。
なんの仲間?このいつもの仲間以外にも?
もう疑問符だらけで声も出ない僕に変わって、
和也さんが、聞いてくれた。
「おいおい、どこで集めた仲間なんだよ
大丈夫なの?弟くんをそんなに見せちゃって」
そこで流星がまたもや爆弾を落とした。
「大学のサークルで女装撮影会をやらないかって話になって、姉貴の話をしたら皆んな大乗り気でさ、
なら会員制にして、ある程度人を絞っといてやろうかってことになったんだよ。
女装したいのもいれば撮りたいのもいて、中々選ぶのが難しいけど、今選別中」
「へぇ?何人くらいに絞るの?」と陽子さんは乗り気っぽい。
「20人、くらい? それ以上だと
こいつも可哀想でしょ、化粧すればある程度はわかんなくなるけど、今度は裸も見せることだし、バレたらまずいし、ね、」
何がバレたらまずいだよー
まずいどころか死んじゃうよ〜〜
和也さん、助けて〜
和也さんのひとこと…
「おう、それなら、俺も何着か持ってくるわ。
着たい奴の背格好一回試着しないと、補正あるかもしんないしね」
となぜだか4人は話が決まった様子。
「じゃ、よろしくね、日程は
選抜後に候補上げて決めていくからね」
と全く僕の意思は無視なんだ。
こうなったらテコでも引かない姉貴には、
じゃあ、化粧はバッチリ化けさせてね、とお願いするしかない僕
なんて不幸なんだろう…
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