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第40話
試着の日 ②
流星に声をかけられる前に、僕は和也さんの方へ寄って行った。
「和也さん、遅くなってごめんなさい。」
「いや、まだ途中、後2人の試着あるから、杏果はそのカゴの中の服に着替えて」
カゴの中には3着ほど素材も色も違う福が入っている。
順番は?
「どれでもいい、大丈夫」
と言われ、隣の部屋で着替え始める。
きつい視線、絡みつくような感じが背中に、
多少背後のファスナーの締めにくい服で、すったもんだしてると、背中に冷たい手のひらが当てられた。
「ファスナーあげにくい?上げてやるよ」
うわ〜流星だ〜〜下着は来ていたので、(学校であらかじめ変えておいたので、その場で真っ裸で着替えることはなかったんだけど)
「ブラジャーつけてないの?」
「え?って、試着だから、んなもんつけないよ」
恥ずかしくてやや乱暴に答えた僕。
流星はそのまま、背中から脇の下に指を滑らした。
ギョッと固まった僕に
「剃って来たんだ?それとも脱毛した?
ツルツルしてる…
乳首の周りは?毛は生えてない?」
そのまま、もっと前を狙う手を
思いっきり抓った.
「痛ー! んとに乱暴だな、
確かめてやったのに…」
とニヤニヤ笑う流星。
流星は和也さんを好きだと、あからさまに態度に出しているのに、
なんで僕をさわるんだろう…
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