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第58話
③ 先生の秘密 橋下先生の週明け
小野さんと三枝君 その3
「トイレで?何かあったの?」
話が見えない。
「うん、普段はトイレで並ぶと、恥ずかしそうにアレを手で隠しながら、してるんだけど、木曜だけはね、
わざと俺に見えるように竿を持って降るんだよ」
「えーー⁉︎」
「それも、木曜だけ、大きくなってる。あれは確実に普段より大きい……」
「そ、そんな……」
あまりの赤裸々な話に目眩がしそうだけど、ここで任務を忘れてはいけない。
「でも、体とか顔は一緒でしょ?
なんでそこだけ……」
「最初は俺が好みで勃起したのかと思ってたけど、木曜だけっておかしいだろ?俺と先生は殆ど毎日会うんだから」
ぼ、勃起という言葉に完全にフリーズしたぼくは
その先の言葉を聞き逃しそうになった。
「木曜だけ服装も砕けた感じだし、シャツのボタンも上から3番目まで外してるしね、誰かにアピールしてるんじゃないかと暫く木曜に観察したのよ……」
「そ、そしたら?」
「何にもないんだよね、別に誰かを特別意識してるわけでもないし、いたってみんなにおんなじように対応してる。まぁ、それでも木曜以外の時と雰囲気は違うけどね、木曜だけ、態度でかい」
誰もいない、小野さんの鋭い観察眼でも、誰もいない。
「彼女とかいる感じもないの?」
「いや、あの人自分愛がすごいんじゃないの?良く机で自分の写真み惚れてるよ、」
「写真って?」
「橋下先生が、木曜だけ自分の写真を机の上に立ててんだよ、不思議なんだよね、木曜だけ、あれって持ってきてるのかね、」
「へー」
小野さんとおしゃべりして居たら橋下先生がやってきた。
僕はまだ少し尋ねたいことがあったので、小野さんを資料室に誘った。
「何?こんなとこだ、俺と内緒話?
きょうかちゃん、俺に興味出てきたの?」
ニヤケながら身体をくっつけてくる小野さんの足を踏んづけて、
「小野さん、もう1つ教えてね、
木曜だけ橋下先生がする特別なこと他にない?」
「痛いなぁ、イケズ〜」
と言いながら、小野さんが教えてくれたあることで、僕は確信した。
なーんだ、そうだったのか
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