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第76話
合同撮影会 その5
セーラー服のあとはアニメのコスプレ。
これは、かなりオタクの好みがあるし、衣装もメイクもポーズも決まってるので、いちばん楽な撮影。
最後の下着(僕はね…)が一番緊張するので、息抜きしながら楽しんで余計にポーズ取っちゃってます。
よく考えると、僕も結構撮影されるのが好きなのかな、
うーん、大分姉貴たちに毒されてる。
あっ、さっきの怪しい人、
どこかじっと見てる、どこだろう?
その視線の先には
新しく参加した彼がいた。
なんとなく不安になった僕の顔色を見たのか流星が近づいてきた。
「 どうしたんだ? 」
「 うんと、あの扉の近くにいる人、なんかおかしくない? 」
普段はあまり話したくない流星なんだけど、やはり気になる怪しい人。
「 …ちょっと声かけてくるわ 」
と流星が珍しく僕に嫌味の1つも言わずに扉の方へ歩いて行った。
流星のいつもと違う態度に疑問を持ったけど、
『 次はお待ちかねの水着と下着でーす』
というアホ丸出しの素人アナウンスが流れて、異様な雰囲気になってきたスタジオの方に気が取られてその怪しい人の事は撮影終わるまで忘れていた。
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