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第91話
プールでデートは危険です
その2
注:架空の湘南のリゾートです。w
水族館とプールがある施設は東京付近にはないので勝手に作りました。
千○県のとは一切関係がありません。
水着探しにもたついたけど、待ち合わせの時間前になんとか新宿駅に着いた。シーズワールドは湘南に行く電車で一本。ワクワクしてきたな。
僕の家は家族で遠出をしたり、それこそプールで遊ぶなんて滅多にした事がなかった。
ヒロシさんは教員だから夏休みも忙しいし、姉貴はデザインの勉強優先で、都内のホテルのプールによく水着を観察に行ってたけど、あんな高いところ絶対に連れてってもらえなかった。
「 三枝、お待たせ‼︎ 」
「 あっ、安藤君、おはよう〜
さっきは変なお願いしてごめんね 」
もし、あったら水着を貸して欲しいと、ラインでお願いしてんだ。
「 ああ、そんな事、ちょうどうちの兄貴のが、俺より小さいから借りてきた 」
「 え?お兄さんの、なんか、ごめん 」
「 大丈夫大丈夫、さあ〜、行こうか! 」
と2人で待っていた特急電車に乗り込んだ。
安藤君今日は、紺と薄いブルーのボーダーラウンドネックのカットソーに
ひざ丈の真っ白のハーフパンツで、長い足をこれでもかと強調してる。足元は麻色のエスパドリーユ、え?ぼくのあげたアンクレットをしてくれてる!
なんか嬉しくて、意識しちゃって、顔が赤くなってきた。
安藤くんはすね毛薄いんだ……
「 どうした?顔、赤いけど 」
とさりげなくおでこに手を当てる仕草に、前にいる女の人たちが、
ぎゃー!と、騒ぐ。
安藤君は
チラッと横目でその人たちを牽制すると、僕を席に引っ張っていった。
2人がけの席に着くと、
「 三枝、お姉さんに選んでもらったの?その服、よく似合ってる 」
褒められて更に真っ赤になった僕は、
「 安藤くんの方が凄いよ、僕見とれちゃって、あと、アンクレット、ありがとう、つけてくれてるの 」
今日の僕は、柔らかいパイル地のチビ袖のパーカーと少しひざ上のショートパンツのセット。薄い水色にパイピングテープがアロハ柄になっている。
和也さんが男の子のためにデザインしたセットアップで、どこにも売ってない僕のお気にいり、シューズは和也さんに貰ったVANS オーセンティックのペイルブルーのスニーカー。
安藤くん今日の格好、気に入ってくれたかな?
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