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第104話
プールでデートは危険です
その14
「 まぁ、話しは長くなりそうだから、さ、
君たちも夕飯だろ?
少し早いけど、海岸の方に美味いものを出す店があるから行こう 」
「 きゃー嬉しい!」
とキャピキャピする女の人2人と僕らはみんな一緒にその店に行く事になった。
安藤くんも先ほどは輝さんのことを嫌がってたみたいだけど、バイトで手伝いにも行ってるし、仲が悪くはないんだよね、きっと。
それよりもさっきの事件の事、僕がいたずらされてた時に助けてくれた?事。そんな沢山の疑問符で頭はいっぱいだった。
シーズワールドにもお店はあったのだけど、輝さんが僕らを連れて行ったのは海そばの川沿いにある海鮮料理のお店。
木張りの古い外観と外と店内が同じデッキでオープンにされた席からは潮の香りがしてくる。
「 漁師小屋みたいな雰囲気だな 」
「 夕焼けを見ながら最高の時間ね 」
「 ほんと、こんな漁師さんの小屋の中っぽいのも、新鮮な魚が食べれそうでイイよね 」
口々に感想を言う女の人たちに
相槌を打ちながら、
漁師小屋に入ったことはないのだけど安藤くんがそういうからそうなのかな?
長方形の厚い重たそうな木のテーブルに長椅子の席。1番後から店に入った輝さんはなぜか僕を安藤くんと挟む形で座る。向こう側は女の人だから意識してこちらに座ったのだと思うけど、横から観察されそうで、なんか怖いな。僕が女装してあの時接していたのはバレてないはずなんだけど……
分厚い品書きから 、どんどん女の人たちは料理を、選んで行く。
「 お刺身五種盛り、これ何切れずつですか? 」
「 今日の煮魚はなーに? 」
「 焼き魚秋刀魚。今年は不漁なのよね、一匹の大きさは? 」
「 このつくねは何本入ってきます? 」
よくこんなにどんどん尋ねることができると思うくらいの速さでバンバン注文をして行く。先生はひたすら
「 何飲む、エ!何飲むんだよ!ビールでいいのか? 」
とのどか乾いているらしくてとにかく飲み物、ビールを注文たいらしい。
安藤くんが間に入って、
「 えっと、ふたりとも!ビールでいいですね、
三枝は?手を上げてビールの人 」
結局全員手を上げた。
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