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第106話
プールでデートは危険です
その16
女の子、、、女装
「 君は女装も似合いそうだな 」
がー!
「 いえ!僕はそっちの趣味はありません 」
「 きゃー⁉︎ 」
とまた前の2人がノリノリで、
「 そうなのよ、フリルのブラウスと」
「 お姫様巻きのウェーブとか 」
「 ゴスロリも似合うぞ 」
「 やだ〜先生、ゴスロリは死語よ、死語 」
「 なんだよ、死んじゃいなぞ、俺、見たから 」
ギョッときた、僕のこと?
あの時そんなゴスロリってた?
いやいや、普通のユニセックスな女の子だったはず……
僕の動揺をじっと見てる安藤くんに曖昧な笑みを返して、この話題がエスカレートしたらどうしよう?
「 なぁ、安藤くん、ゴスロリうちの大学にもいるよな 」
「 あーいますね、青いルージュで跳んでるのが何人か 」
良かった~僕のことじゃない、のね
って、この人身代わりさせて授業やってたのに……
でも、輝さんも僕の指先を見つめてる…
あの時、確か学校に行くからマニキュアしてなかったんだ。なんでこんなに見つめるの?
「 君の指先、爪の形、どっかで見たことあるんだがな、
男にしては細くて、
男にしては噛んだら甘そうな……」
そして、僕の指先をすっと握り込んだ。
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