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第128話
仲良く? 君と 俺で?プールその後
その1
安藤君との、楽しかった夏休みの小旅行。(泊まりだったし)
の翌朝は流星の電話で起こされた。
「 今日、小野さん時間とるって 」
「 え?なんだっけ? 」
「 なんだっけだって!
デモ撮るんだろう…… 」
楽しかった出来事で、その前の事件をすっかり忘れていた僕。
「 ごめんなさい!そうだよね。
どこに何時に行けば良い? 」
「 もう一回電話する 」
切れた電話の後、何を撮るか思い出した僕は慌ててお風呂に入った。
お風呂から出た頃、流星から
「 1時におまえんち 」
とラインが入った。
「 え?ぼくんちなんだ…… 」
朝兼お昼をのんびり食べ終わる頃、
2人はやってきた。
小野さんはいつもの、ストライプのシャツにサーフパンツとサボ。
流星は、どうしたんだろう、髪を短く刈り込んで、黒く染めてる。
チャラチャラした感じがなくなって、別人のようだ。
「 大丈夫?流星? 」
「 何が 」
「 頭 」
「 バカ!お前、要約したシナリオ読んでないの? 」
「 なんだっけ?シナリオ? 」
「 今日撮るのその話のシーンだろう」
そういえば、先日ラーメン屋さんでの打ち上げの夜、添付ファイルで何かしら送ってきてた!次の朝安藤くんとの約束に興奮してて、全然読んでない、忘れてた!
「 まぁ、そんなこったろうと、思ったよ。
いいさ、杏果は俺のいう通りに動けば 」
小野さんがいかにもまずいな〜〜とニヤニヤするので、これからやることがなんか危なっかしいのはわかった。
「 撮るのは? 」
「 あー姉貴の部屋で 」
「 え?いいの?怒られるよ? 」
「 お前の部屋じゃ、いろんなものがありすぎ 」
「 確かに 」
カメラを持った小野さんと、まずいつものスタジオがわりに使っている部屋に入る、横の小部屋にはある程度の衣装がしまってあるから。
その中から流星が選んだのは僕が中学の時姉貴がデザインして撮影に使った学ランだった。
「 これなの? 」
「 そう、学園もの撮るって言ったろ? 」
「 中学生の先輩と後輩もん
お前が後輩、俺が先輩な。
で、設定は、水泳部 」
「 水着は陽子さんから借りて来たか ら 」
「 えーーーーー‼︎ あの、超エッチなヤツ⁉︎ 」
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