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第202話

惑うこころ 31 「 ごめんなさい。わかりません。僕には泉くんのその時の気持ちはわからないと思う。でも、今からその気持ちを変えることをそばにいて一緒にしていくのはできると思うんです 」 「 気持ちを変える?一緒にして行く? 」 なにを言ってるんだと真山さんがの声が言っている。 「 そうじゃないあなたにはわからないでしょ、綺麗事を言っても泉を傷つけるだけですよ 」 「 真山さん、でも1人じゃ怖いんだったら辛いんだったら、周りの泉くんを知ってる人が助けることはできないですか?少しでも心を軽くすることができたら、泉くんの辛さはわからないかも知れないけど、重い心を少し分けてもらうことはできるかもしれない 。 預けてくれればいいんです。少しでもいいからとなりに寄り添う人に」 「 預ける?心を? 」 「 そう、預けてください心を 」 「 そんなの、寄り添うって、誰が寄り添ってくれるんだよ、親にも捨てられるような僕に、自分の事だって認められない僕にだれが寄り添うんだよ、いい加減な事言うなよ! 」 「 僕が、僕が一緒にいるよ。僕が寄り添うよ 」 「 杏果、なに言って 」 安藤くんが驚いたように 「 安藤くんだって、寄り添って重い心を預かってたじゃない 」 「 重い心を預かるって、俺は泉が杏果になにするのか心配で…… 」 「 それでも1人じゃなかったんだよ、安藤くんと一緒にいるときは、そうでしょ? 」 「 でも、おうこはお前が好きなんだよ、僕じゃない 」 「 泉くんは本当に安藤くんを恋人にしたかった? 」 「 え? 」 「 僕も最初は泉くんが本当におうこを好きになって、安藤くんも泉くんを受け入れたらどうしようって悲しくなったよ。でもよく見たら泉くんの安藤くんを見る顔がなんか違うと思ったんだ。 安藤くんと一緒にいるところを僕に見せて僕がどんな顔をするか眺めていたでしょう?」 「 お前がベソかく顔を見たかっただけだ。でも、でもおうこが好きなのは確かだよ。実際に恋人みたいに付き合ったし、おうこと一緒にいると楽しかったし 」 「 他の人といるより? 」 「 当たり前じゃない!おうこなら僕の性癖隠さなくてもよかったし、オトコが好きだなんてよその奴らには言ったことない 」

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