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第204話
惑う こころ 33
送ってくれると言うので車を置いた所まで歩きながら今日のこの激変の一日を思い出していると、嶺さんが僕に話しかけてきた。
「 そうそう、あのエロ動画も響子がえらい勢いで抗議に来たから、保留にしてある 」
「 ほ、ほりゅう?」
「 そう、だってあれ、受けそうだし、もうスタッフも見ちゃったし 」
笑いながら保留という嶺さん。プロってこうなんだ、売れそうなものは諦めないんだ。
プロには安易な気持ちでに絡んじゃダメなんだと勉強しました。
「 何?そのエロ動画って 」
サンドラさんが興味を示した。帰りに話します。と言いながらどう話そうかと思う僕。
「 そういえばあんた達、本番まだでしょ!来週にでも島に来なさい、続きをするから 」
「何?本番?続き? 」
楽しそうなサンドラさんと嶺さんと、
げんなりしてる安藤くんと僕と。
東京への帰り道送ってもらう車の中は賑やかに、僕の気持ちも雲のない今晩の空のようにすっきりとしていた。
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