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第217話
閑話
小次郎のアイドルは、ニャンニャン
その13
「 あの日な、王国から俺にも連絡があって、真山の持ってるスタジオはどこかって聞かれたんだよ。
それで、いくつかあったから、少し知り合いに様子聞いて回ったら、
なんか辻堂の方まで真山が顔を出しに行くらしいって聞いて、ヤマカンだけどそれが役に立って良かったよ 。王国と一緒に君を探してたプロダクションの社長が辻堂のスタジオの位置を覚えてたってのも大きかったけど 」
「 そうだったんだ、だから来てもらえたんですね…… 」
「 かなりねじれてたな、あの泉って子は、でも真山が間に入って収めるのなら安心して良いんじゃないかと思う。
真山はそれについては昔相当悩んだくちだから……徐々にあの子にもわかっていくんじゃないか?
加太の方もあの子の特殊なところを理解できるなら、もともと彼もLGBTに支援の発言もして最近色々事務所と揉めてるようだしな。
まぁ、時間が解決するだろう。
ご苦労さんだったよ、本当に三枝君には、とんだことに巻き込まれて」
僕は頭を横に振った。
巻き込まれた?そうかな。
僕も泉君と同じようなところがあるのかもしれない……深く考えたこともなかっただけで、そこを感じたのかな泉くんも、最後まで彼のことは憎めないし嫌いじゃないし。
「 僕は、彼を通して自分を見たのかもしれません 」
「 え?」
「 良かった、加太さんと話し合って、じっくり話てくれたらそれで 」
「 そうか 、君はいい子だな 」
と言いながら団さんは僕の頭をポンっと叩いた。
「 それで、俺の方の話しなんだが 」
「 はい 」
「 先日小次郎に一緒に来てた青年がいただろ? 」
「 あ、和也さんのことですか? 」
「 彼と話をしたいんだが、連絡を取ってもらえないか? 」
どう言うこと?と訝しむ僕に
「 そうだな、何も言わずに伝言を頼むのもおかしいが、喋ると君を巻き込むことになるかもしれない。
連絡先を教えるから、彼に渡してもらえないだろうか? 」
「 連絡先渡すだけで良いんですか?
でも、あなたがどんな人か僕には説明できないから 」
「 それならこれを一緒に渡してくれ 」
と名刺と青い書類袋を渡された。
「 中には雑誌が入ってる。以前俺が書いた記事が載ってるものだ。これを見てもらって判断して貰えば良いからと伝えて欲しい 」
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