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第228話

24閑話 小次郎のアイドルは、ニャンニャン その24 「 どう、上手いだろ!今日は良いスルメイカが入ったからさ 」 とちょっと自慢げに話す二郎さんはやんちゃそう。 カウンターのお客さんから、 「 そのイカ俺のじゃないの? 」 と笑いながら抗議が入ると、 「 うん、久しぶりに可愛いお客が来たから、先にサービスな 」 周りを爆笑させている。 なんか良いな、賑やかな店。小次郎と雰囲気が似てる。 「 何食べるかな? 杏果お好み焼きは食べたことあるんだろ? 」 と安藤君聞かれたから、 「 うん学園祭に出てるからお好み焼きとたこ焼きと焼きそばは食べたことあるよ 」 と応えると、 「 じゃあ、やっぱりもんじゃいくか! 」 軽く手を挙げて 「 真弓さん、イカ丸焼き、豆腐、 それにもんじゃ、チーズと普通のやつ。 それと俺はチューハイで、 杏果飲み物はなんにする? 」 目の前で新たに焼かれるお好み焼きを凝視した僕はぼーっとして、 「 僕はお茶 いただきたいです 」 と応えると、なぜか店内から可愛い〜と聞こえてきた気がした。 「 杏果、こっちを見て 」 と言われてジュージューと良い音色をあげる鉄板から安藤君に視線を移す。 「 杏果、今は俺と一緒…… 忘れないでくださいね 」 コクコクと頷くと、 耳元で囁かれた。 「 二郎さん、あんまり見んなよ。 この人タラシなんだから 」 「 タラシ? 」 と聞き返すと、 目の前の二郎さんから鉄板越しにウインクが飛んできた。 「 タラシって何? 」 と安藤君に小声で聴くと、 「 来るもの拒まず、 取っ替え引っ替え、 気になったものにはすぐ手が出る おっさん 」 とおどけたように答えた安藤くん。 「 おいおい二郎ちゃん、このお兄さんに手でも出したの?ひどい言われようじゃん 」 一気にお店は盛り上がった。

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