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第233話

教えて、サンドラさん その1 エレベーターで5階に上がると、 「 ここ最上階、廊下の突き当たりの部屋だから 」 と暗い廊下をサンドラさんはずんずん歩いて行く。 最奥の部屋に入ると、8畳くらいの部屋にセミダブルのベッドが1台濃い紫色シーツを被った状態で置かれていた。 「 まぁ、こんな部屋が全部で10室くらいあるのよね。ここ前ファッションヘルス専用のマンションだったみたいで、部屋はこんなものだけど水場はそれなりに改装してあるの、それだからお買い得って感じ 」 そこ座ってと薄い絨毯の敷いてある床を指差しながらと色々と説明してくれる。 「 それで、どこまでできてる? 」 その質問にキョトンとした僕は横に座る安藤君を振り返る。 プールのあの夜以降、あまりにもめまぐるしく色々な事が起こって何から話して良いのやら。特にサンドラさんに貰ったあのプラグ、全然使えてないんだけど。 えーと、どの太さまで試してみたかな。 ウンウン僕が思い出そうと唸っていると、 「 最初っからやって貰えますか。あれから全然進んでないので 」 安藤君が発言。それはそうだけど、 あのお尻から洗うのまた初めから? 前のシーンを思い出し赤面してしまう僕。 「 うーん、そっか、前は満男がそこ手解きしたんだよね、満男のは商売人相手のやり方だからちょっとえげつなかったんじゃない? 」 「 え、と、えげつない……って 」 そう言えばいきめ、とか踏ん張れとか 言われた気がしたけど。 「 あの爺さんの手解きで、最後までやってないとは爺さんの腕前落ちもんだわ 」 「 それは俺が杏果に痛い思いをさせたくないから、訓練して広げてからと思って断ったんだ 」 「 あんた、男前だね〜よくこんな仔が喘ぎまくる前で我慢した事 」 「 杏果も一生懸命しゃぶってくれたし…… 」 そう言いながら安藤君もほんのり赤くなっている。 ほーとか感心しながらサンドラさんはちょっと用意してくるからと浴室らしき部屋へガラス張りの戸を開けて入っていった。 僕らに、 「 服脱いで前戯始めといて 」 という一言を置いて。 人の前で裸になるのはあのスタジオ以来。思い出さないよう思い出さないよう、ゆるゆるとシャツに手をかけると。 「 俺が脱がすから、杏果は俺にキスして 」 と優しく安藤君が僕のシャツにかかった指を握った。

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