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第259話

お兄さんの秘密 14 「 でもさ、念のためにちょっと手助けしとくか 」 と言いながら照さんはスタスタと部屋から出て行った。僕は心配でベランダに張り付いたまま、隣の気配を伺っていると遠くの方からピンポーンというインターホンの音が聞こえて来た。 照さん?と思い部屋の中に戻ると一緒に来た彼女がのんびりカウチに座っている。 「 照さんなら猫のカゴ持って出て行きました〜〜 」 と楽しそうに教えてくれる。 「 え、猫のカゴ?ここにネコがいるんですか? 」 「 中は空っぽです!今はお家の方でお兄さんが面倒みてるんだと思いますよ〜 」 やたらと語尾を引っ張るお姉さんだ。 そんなことより照さんは隣に行ったのだろうか? 手助けって何だろう? 大急ぎで僕もビルの廊下に出て見ると 照さんの楽しそうな声が聞こえて来た。 「 そうなんです!可愛いんですよ、うちの猫ちゃん、グレーでコロコロしてて、あんまり鳴かないからどこ行っちゃったかわかりにくいんですけど、そちらのベランダに跳んだって弟が言うんですよ〜〜」 何か低い声で威嚇するような男の人。 「 ええ、すぐ帰りますから、ネコちゃん探していいですか?え? ダメなんて、言われても、、、 怖い思いをしちゃうとどこにでもおしっこやウンコしちゃいますよ〜〜 くっさいのなんのって!匂い取れないんですよ~ 」 ショウチャーン!いるのー?」 ネコの名前がショウちゃん? また違う男の人の太い声 「 ウルセェな、入ってネコでもなんでも探せよ!その代わり5分だぞ!」 うわぁ、照さん隣の部屋に入っていった!僕も照さんの部屋にとって返すと、又スマフォが鳴った。照さんからだ。 あっスマフォをオンにして音を流してくれてる。 『 ショウちゃん、どこ〜 』 『 さっさと探せよ 』 『 うわぁここ立派なソファ置いてありますね、高そう〜〜 ショウちゃんはソファの下かなー、 広いですね、僕のとこより何倍だろう?この部屋はなんL何ですか? 』 ボソボソ男の声が聞こえてくる 『 余計なこと喋ってるんじゃねえ!』 また怒ったような声。 照さん、どうか無事で……それにしても安藤君は部屋の中にいるんだろうか? 『 ショウちゃ〜〜ん、うーんいないなぁ、ベランダ見てもいいですか?』 『 おう、そっちの部屋から出てみろ 』 ガラガラとサッシの音…… ベランダに出たの?

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