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第3話 優生side
松舞君。新しい友達。
いや、生まれて初めての友達。
すごく綺麗な顔をしていたなぁ。あれじゃあモテモテなんだろうなぁ。僕も松舞君くらい綺麗な顔になりたいなぁ。
「おい優生、止まってんぞ。」
「いっ!は、はい。」
そう言って僕の腰を蹴ったのは元 お兄ちゃん。僕の家族の中で唯一のアルファで正直、横暴で怖い。
「本当お前はノロマだな。さっきの男が気になんのか?」
「んぐっ、ぅ······さっきの······?松舞君のこと······?」
「松舞って言うのか。あいつの顔、すげえ綺麗だったな。あんな綺麗な顔してたら番には困ってねえだろうな。」
「······」
そうか。番······僕には一生番なんて出来ないんだろうな。こんな出来損ないを好き好んで番にする人なんて居ない。
「ぐっ、うぅ······」
「ほら、喉締めろ。」
口の中に無理矢理入れられたお兄ちゃんのペニス。喉奥まで入ってきて嘔吐くと喉が締まって気持ちいいらしい。
「ぶっ、ぐ······っ!」
「あー、出る。ちゃんと飲めよ。」
「んっ、んんっ!!」
喉の奥に出された精液を飲み込んで、やっと口からペニスが抜ける。
「お前もここで番が出来たらいいのにな」
「っ······」
そんなこと、思ってもないくせに。
どうせお兄ちゃんは僕の不幸を楽しんでるんだ。
「じゃあな」
「うん」
僕がレイプされた時だって、お兄ちゃんは助けてくれずに笑っていた。
「離れられて清々した。」
お兄ちゃんの後ろ姿を眺めながら、ポツリと呟いた。
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