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第34話

1日の授業が終わり、帰りのホームルームでオメガの俺と優生君だけにプリントが渡された。 「明日の放課後、急遽開くらしい。2人は強制参加だ。」 「······面倒です。」 「それでも参加。」 そう言われて渋々頷いた。 だって早く帰って休みたい。寮の人達ともまだ全然コミュニケーションをとれてないし。 そのプリントには軽い挨拶と日時だけが記載されていた。説明も書いていないなんて傲慢だなぁと思いながら、プリントをカバンの中に入れる。 「何を話すんだろうね。」 「オメガだけ集めてるみたいだけど、生徒会って全員がアルファなんでしょ?なんか······厭らしいね。」 優生君がそんなことを言うから、本当だ!と気付かされた。 「そんなつもりがなくても、なんか嫌だね。」 「うん。でも······まあ、行くしかないよね。」 少しだけ憂鬱だ。それでも仕方ない。 明日の放課後のことは考えないで、今日の放課後を楽しく過ごそう。 「あ、そう言えば匡の所にプリント貰いに行かなきゃ。」 「僕もついて行くよ!」 「ありがとう」 ホームルームもすぐに終わり、匡が席を立ったのを見て慌てて立ち上がり駆け寄った。 「匡!プリント!」 「あ、そうだったな。でもその前に英語のプリント出しに行こう。」 「······完全に忘れてた。」 カバンに入れていた英語の課題を取り出して、職員室に走った。 ちょうど英語の先生がいてホッとした。 「すみません、休んでいて提出が遅れました。」 「······証明書は?」 「え······?」 証明書······そんなの必要なんだ。 どうしよう。発情期の届けは先輩が出してくれたみたいだけど、控えとか持ってないし······。 「あの、は、発情期、で······届けは出したんですけど······」 「発情期?······これだからオメガは嫌なんだよな。」 先生が呟いたその言葉があまりにショックで、言葉が出ない。いつもなら怒って何でも言い返せるはずなのに。 「おい、今のどういう意味だ。」 「匡君!」 匡と優生君も今の言葉を聞いたみたいで、匡が怒って先生に詰め寄った。 「これだからオメガは?ならアルファの俺が言ってやる、そんなんだからあんたはベータなんだよ。」 「なんだと!!」 憤怒した先生は俺を押し退けて匡に詰寄る。 その俺を押した力が強くて、よろけて体を机にぶつけた。地味に痛い。

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