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第43話

「発情期、何事もなくてよかったよ。」 「はい、ご迷惑をおかけしてすみませんでした。」 「いいんだ。それにお前のおかげでオメガの発情期中の授業について改めないとなと会長が案を出したんだ。発情期のせいで勉強で遅れをとるのは嫌だろう。」 「そうだったんですか!」 ずっとイヤらしいとか思っていた自分が恥ずかしい。心の中で必死で謝って、生徒会長さんには頭を下げた。 「会長はまだ来てない。もう少ししたら来るだろうから、そうしたら始める。」 「はい!ありがとうございます!」 少しするとオメガの生徒が沢山やってきて、高良先輩は「仕事してくるね」と離れていった。そのタイミングを見計らったように、「こんにちは」と誰かが隣に座る。 「こん、にちは?」 この人、誰だろう。見たことの無い人。前1年のオメガだけが集まった時には見かけなかったから、先輩かな。 「2年の安達 怜です。よろしくね。」 「1年の松舞 千紘です。」 安達先輩は優しく笑って「高良君と仲良いの?」と聞いてきた。 「あ、はい······。色々とお世話になって······」 「ふーん、でもあんまり1年が近づいていい人じゃないよ。あの人、忙しいから。」 何だこの人。 すごく上から目線な気がする。 「······そうですよね、ごめんなさい。」 とりあえず謝っておけばいいかと、適当に謝罪した。 「そろそろ会長が来るかなぁ。」 安達先輩が隣でそう呟いた。 そして少しすると、今まで嗅いだことの無い優しくて爽やかで、俺の大好きな匂いが部屋を満たした。
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